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トップ >> ルールブック@決定版 >> 4・00 試合の開始と終了
4・00 試合の開始と終了

4・02 『試合開始』--------------------------------------------------------------

  守備側のプレーヤーが、それぞれの守備位置につき攻撃側の第一バッターがバッタースボックス内に位置したとき、球審はプレイを宣告し試合が開始されます。

4・03 『試合開始時の野手の位置』---------------------------------------------

  試合開始のとき、または試合中ボールインプレートになるときは、キャッチャーを除くすべての野手はフェア地域にいなければりません。

  (a)  キャッチャーは、ホームプレートの直後に位置しなければなりません。故意のフォアボール(敬遠)が企図された場合は、ボールがピッチャーの手を離れるまで、キャッチャーはその両足をキャッチャースボックス内に置いていなければなりませんが、その他の場合は、捕球またはプレイのためならいつでもその位置を離れても構いません。

    「ペナルティー」ボークとなります。(8・05l参照)

  (b)ピッチャーは、バッターに投球するに当たって、正規の投球姿勢をとらなければなりません。

  (c)ピッチャーとキャッチャーを除く各野手は、フェア地域ならばどこに位置しても差し支えありません。

    「注」ピッチャーがバッターに投球する前に、キャッチャー以外の野手がファウル地域に位置を占めることは本条で禁止されていますが、これに違反した場合のペナルティはありません。審判員がこのような事態を発見した場合には、速やかに警告してフェア地域に戻らせた上、競技を続行しなければなりませんが、もし警告の余裕がなくそのままプレイが行われた場合でも、この反則行為があったからといってすべての行為を無効としないでその反則行為によって守備側が利益を得たと認められたときだけ、そのプレイは無効とします。

4・04 『打撃順の変更』---------------------------------------------------------

  試合中、打撃順の変更は認められません。しかし、打順表に記載されている控えのプレーヤーと
代わることは許されます。ただし、その控えのプレーヤーは退いたプレーヤーの打撃順を受け継がなければなりません。

4・05 『ベースコーチ』-----------------------------------------------------------

  (a)攻撃側チームは攻撃期間中、2人のベースコーチを1人は1塁近く、1人は3塁近くを所定の位置につかせなければなりません。

  (b)ベースコーチは各チーム特に指定された2人に限られ、次のことを守らなければなりません。

  (1)そのチームのユニフォームを着ること。

  (2)常にコーチスボックス内に留まること。

    「ペナルティ」審判員は本項に違犯した者を試合から除き、競技場から退かせます。

    「原注」ここ数年ほとんどのコーチが片足をコーチスボックスの外に出したり、ラインをまたいで立ったり、コーチスボックスのラインの外側に僅かに出ていることは、ありふれたことになっていますが、コーチは、打球が自分を通過するまで、コーチスボックスを出て本塁寄り及びフェア地域寄りに立ってはなりません。ただし、相手チームの監督が異議を申し出ない限り、コーチスボックスの外に出ているものとはみなされません。
しかし、相手チーム監督の異議申し出があったら審判員は規則を厳しく適用し、両チームのコーチがすべて常にコーチスボックス内にとどまることを要求しなければなりません。コーチがプレーヤーに「滑れ」「進め」「戻れ」とシグナルを送るためにコーチスボックスを離れて、自分の受け持ちのベースで指図することもありふれたことになっています。このような行為はプレイを妨げない限り許されます。

    「注1」監督が指定されたコーチに代わって、ベースコーチとなることは差し支えありません。

    「注2」アマチュア野球では、ベースコーチを必ずしも特定の2人に限る必要はありません。

    「注3」コーチがプレイの妨げにならない範囲でコーチスボックスを離れて指図することは許されますが、例えば3塁コーチが本塁付近にまで来て得点しようとするランナーに対して「滑れ」とシグナルを送るようなことは許されません。

4・06 『プレーヤーの禁止事項』-------------------------------------------------

  (a)監督、プレーヤー、控えのプレーヤー、コーチ、トレーナー及びバットボーイは、どんなときでも、ベンチ、コーチスボックス、その他競技場のどの場所からも、次のことをしてはなりません。

  (1)言葉、サインを用いて、観衆を騒ぎ立たせるようにあおったり、あおろうとすること。

  (2)どんな方法であろうとも、相手チームのプレーヤー、審判員または観衆に対して、悪口をいったりまたは暴言を吐くこと。

  (3)ボールインプレイのときに、”タイム”と叫ぶか、他の言葉または動作で明らかにピッチャーにボークを行わせようと企てること。

  (4)どんな形であろうとも、審判員に故意に接触すること。(審判員の身体に触れることはもちろん、審判員に話しかけたり、なれなれしい態度をとること。)

  (b)野手は、バッターの目のつくところに位置して、スポーツ精神に反する意図で故意にバッターを惑わしてはなりません。

    「ペナルティ」審判員は反則者を試合から除き、競技場から退かせます。なおピッチャーがボークをしても無効とします。

4・07 -------------------------------------------------------------------

  監督、プレーヤー、コーチまたはトレーナーは、試合から除かれた場合、直ちに競技場を去り、以後その試合にたずさわってはなりません。

4・08 『ベンチへの警告』--------------------------------------------------------

  ベンチにいる者が審判員の判定に対して激しい不満の態度を示した場合は、審判員は、まず、警告を発し、この警告にもかかわらず、このような行為が継続された場合には次のペナルティを適用します。

  「ペナルティ」審判員は反則者にベンチを退いてクラブハウスに行くことを命ずじます。もし、審判員が反則者を指摘することができなければ、控えのプレーヤーを全部ベンチから去らせます。しかし、この場合そのチームの監督には試合に出場しているプレーヤーと代えるために必要な者だけを競技場に呼び戻す特典が与えられます。

4・09 『得点の記録』------------------------------------------------------------

  (a)3人アウトになってそのイニングが終了する前に、ランナーが正規に1塁、2塁、3塁、本塁に進み、かつ、これに触れた場合には、その都度1点が記録されます。

    「付記」第三アウトが次のような場合には、そのアウトに至るプレイ中に、ランナー(一・二にあたる場合は全ランナー、三に当たる場合は後位のランナー)が本塁に進んでも、得点は記録されません。
(1)バッターランナーが1塁に触れる前にアウトにされたとき。(6・05、6・06参照)
(2)ランナーがフォースアウトされたとき。(7・08e参照)
(3)前位のランナーが塁に触れ損ねてアウトにされたとき。(7・10a、b、7・12参照)

    「原注」規則説明
バッターランナーのアウトが1塁に触れる前のアウトの形をとり、それが第3アウトにあったときは、たとえ他のランナーがそのアウトの成立前か、あるいはそのアウトが成立するまでのプレイ中に本塁に触れても得点は記録されません。

        例1:1死ランナー2・3塁のときバッターがヒットしたので3塁ランナーは容易に本塁に達しましたが、2塁ランナーは本塁への送球でアウトにされて2死となりました。この間バッターランナーは2進していましたが、途中1塁を踏んでいなかったので1塁でアピールされてバッターはアウトになり、3死となりました。この場合、3塁ランナーは、バッターランナーが1塁に触れる前のアウトで、しかも第三アウトに当たる場合のプレイ中に本塁に触れたので、その得点は記録されません。

        例2:2死満塁のときバッターはフェンス越えのホームランを打って4人とも本塁を踏みましたが、バッターは1塁を踏まなかったのでアピールされてアウトになりました。この場合、バッターのアウトは1塁に触れる前の第三アウトの形をとるので、無得点となります。

    「原注」規則説明
前位のランナーが塁を触れ損ねたためにアウトにされた場合、正しい走塁を行った後位のランナーに関しては、そのアウトが2死または1死にあたるときと、3死にあたるときとでは事情が違います。

        例1:1死ランナー1・2塁のとき、バッターは場内ホームランを打ちました。2塁ランナーは本塁へ達する間に3塁を空過しました。1塁ランナーとバッターは正しく塁を踏んで本塁に達しました。守備側は3塁に送球してアピールしたので審判員は2塁ランナーに対してアウトを宣告して、2死となりました。この場合、1塁ランナーとバッターの得点は認められます。

        例2:2死ランナー2塁のときバッターが場内ホームランを打ち2人とも本塁を踏んだが2塁ランナーは3塁を空過したので、アピールによってアウトにされ3死となりました。この場合、バッターは正しく本塁を踏んではいますが、得点には数えられません。

    「原注」規則説明
前位のランナーが塁に触れ損ねるか、飛球が捕らえられたときにリタッチを果たさなかったために第三アウトとなった場合、後位のランナーは正しい走塁を行っていても得点とはなりません。

        例1:1死ランナー2・3塁のときバッターがセンターフライを打ってアウトになり2死となりました。3塁ランナーはそのフライアウトを利して本塁に触れ2塁ランナーも本塁への悪送球によって得点しました。このとき3塁ランナーに対してアピールがあり、捕球前に3塁を離れたものと判定され3死となりました。
この場合、無得点となります。

    「原注」規則説明
塁を踏み損ねたランナーまたは飛球が捕られたときにリタッチを果たさなかったランナーに対して守備側がアピールした場合、審判員がそれを認めたときにそのランナーはアウトになります。

        例1:1死ランナー1・3塁のときバッターのライトフライで2死となりました。3塁ランナーは、捕球後3塁にリタッチして本塁を踏みましたが、1塁ランナーは2塁へ向かっていたので1塁に帰塁しようと試みましたが、右翼手の送球でアウトになりました。3塁ランナーはそのアウトより早く本塁を踏んでいました。1塁ランナーのアウトはフォースアウトでないのでその第3アウトより早く本塁を踏んだ3塁ランナーの得点は記録されます。

    「注1」第三アウトがフォースアウト以外のアウトでそのプレイ中に他のランナーが本塁に達した場合、球審は、そのランナーにアピールプレイが残っているか否かに関係なく、本塁到達の方が第三アウトより早かったか否かを明示しなければなりません。

        【アマチュア野球内規】

Aアウトの時機

            アウトが成立する時機は、審判員が宣告したときではなくて、アウトの事実が生じたときとなります。第三アウトがフォースアウト以外のアウトで、そのアウトにいたるプレイ中に走者が本塁に達するときなどのように、状況によっては速やかにアウトを宣告しなければなりません。(規則4・09a[注1])

        「注2」本項はバッター及び塁上のランナーに安全進塁権が与えられたときも適用されます。例えば、2死後あるランナーが他のランナーに先んじたためにアウトになったときはそのアウトになったランナーよりも後位のバッターまたはランナーの得点が認められないことはもちろんですが、たとえアウトになったランナーより前位のランナーでも第三アウトが成立するまでに本塁を踏まなければ得点は認められません。ただし、2死満塁で、バッターがフォアボールを得たとき、他のいずれかのランナーがいったん次塁を踏んだ後にアウトになったときだけ、その第三アウトが成立した後に3塁ランナーが本塁を踏んでも、得点と認められます。(7・04b「原注」参照)

  (b)正式試合の最終回裏または延長回の裏、満塁でバッターがデッドボールその他のプレイで1塁を与えられたためにランナーとなったので、3塁ランナーが本塁に進まねばならなくなり得点すれば勝利を決する1点となる場合には、球審はそのランナーが本塁に触れるとともにバッターが1塁に触れるまで試合の終了を宣告してはなりません。

    「ペナルティ」上記の場合3塁ランナーが適宜な時間がたっても、あえて本塁に進もうとせず、かつ、これに触れようとしなかった場合には球審は、その得点を認めず規則に違反したプレーヤーにアウトを宣告して試合の続行を命じなければなりません。また2死後、バッターランナーがあえて1塁に進もうとせず、かつ、これに触れようとしなった場合には、その得点は認めず規則に違反したプレーヤーにアウトを宣告して、試合続行を命じなければなりません。無死または1死のときバッターランナーがあえて1塁に進もうとせず、かつ、これに触れようとしなかった場合には、その得点は記録されるがバッターランナーはアウトを宣告されます。

    「原注」本項は記述されているとおりに取り扱われるべきとなります。例外として観衆が競技場になだれ込んで、ランナーが本塁に触れようとするのを、またはバッターが1塁に触れようとするのを肉体的に妨げた場合には、審判員は観衆のオブストラクションとしてランナーの得点または進塁を認めます。

    「注」例えば最終回裏、満塁でバッターがフォアボールを得たので決勝点が記録されるような場合、次塁に進んで触れる義務を負うのは、3塁ランナーとバッターランナーだけとなります。3塁ランナーまたはバッターランナーが適宜な時間がたっても、その義務を果たさなかった場合に限って審判員は、守備側のアピールを待つことなくアウトの宣告を下します。バッターランナーまたは3塁ランナーが進塁に際して塁に触れ損ねた場合も、適宜な時間がたっても触れようとしなかったときに限って審判員は、守備側のアピールを待つことなくアウトの宣告を下します。

    【アマチュア野球内規】

B最終回裏の決勝点

  正式試合の最終回の裏かまたは延長回の裏に、規則7・07規定のプレイで三塁走者に本塁が与えられて決勝点になる場合には、打者は一塁に進む義務はありません。(規則4・09b、7・07)

C二死、四球暴投、決勝点で打者一塁へ進まず

  最終回裏、走者三塁、打者の四球(フォアボール)目が暴投または捕逸となって決勝点が記録されるとき、四球の打者が一塁へ進まなかった場合は、規則4・09(b)のように球審が自ら打者のアウトを宣告して、得点を無効にすることはできません。打者が一塁に進まないまま、守備側が何らの行為もしないで、両チームが本塁に整列すれば、四球の打者は一塁へ進んだものと記録されます。打者をアウトにするためには、両チームが本塁に整列する前に守備側がアピールすることが必要です(規則7・10(d)注2)。しかし、守備側がアピールしても、打者は一塁への安全進塁権を与えられているので、打者が気づいて一塁に到達すれば、アピールは認められません。

守備側のアピールを認めて打者をアウトにする場合は、

  イ 打者が一塁に進もうとしないとき

  ロ 打者が一塁に進もうとしたが途中から引き返したとき

  となります。(規則4・09b、7・70d注2)

4・10『正式試合』---------------------------------------------------------------

  (a)正式試合は、通常9イニングから成るが、次の例外があります。

  (1)ホームチームが9回裏の攻撃の全部、または一部を必要としない場合。

  (2)球審がコールドゲームの宣告をした場合。

  (b)両チームが9回の攻撃を完了してなお得点が等しいときは、さらに回数を重ねていき、

  (1)延長回の表裏を終わって、ビジティングチームの得点がホームチームの得点より多い場合、

  (2)ホームチームが延長回の裏の攻撃中に決勝点を記録した場合 に試合は終了します。

  (c)球審によって打ち切りを命じられた試合(コールドゲーム)が次に該当する場合、正式試合となります。

  (1)5回の表裏を完了した後に打ち切りを命じられた試合。(両チームの得点の数には関係がない)

  (2)5回表を終わった際または5回裏の途中で打ち切りを命じられた試合で、ホームチームの得点がビジティングチームの得点より多いとき。

  (3)5回裏の攻撃中にホームチームが得点して、ビジティングチームの得点と等しくなっているときに打ち切りを命じられた試合。

    【アマチュア野球内規】

D正式試合となる回数

  審判員が試合の途中で打ち切りを命じたときに正式試合となる回数については、規則4・10(c)に規定されていますが、各種大会などでは、この規定の適用に関して独自の特別規則を設けることができます。大会によっては、一定以上の得点差、たとえば、5回10点差、7回以降7点差など、得点差によってコールドゲームとし、正式試合とする特別規則もあります。(規則4・10c)

  (d)正式試合が両チームの得点が等しいまま終了した場合、その試合はサスペンデッドゲームとなります。(4・12参照)

    「注」我が国では、所属する団体の規定に従います。

  (e)正式試合となる前に球審が試合の打ち切りを命じた場合にはノーゲームを宣告しなければなりません。

  (f)正式試合または本条(c)項に規定された時点まで進行したサスペンデッドゲームには、雨天引換券を発行しません。

4・11 正式試合においては試合終了時の両チームの総得点をもって、その試合の勝敗を決します。-----------------------------------------------------------

  (a)ビジティングチームが9回表の攻撃を終わったときホームチームの得点が相手より多いときにはホームチームの勝ちとなります。

  (b)両チームが9回の攻守が終わったときビジティングチームの得点が相手より多いときにはビジティングチームの勝ちとなります。

  (c)ホームチームの9回裏または延長回の裏の攻撃中に、勝ち越し点にあたるランナーが得点すれば、そのときに試合は終了して、ホームチームの勝ちとなります。

    「付記1」試合の最終回の裏、バッターがプレイングフィールドの外へホームランを打った場合、バッター及び塁上の各ランナーは正規に各塁に触れれば得点として認められ、バッターが本塁に触れたときに試合は終了しバッター及びランナーのあげた得点を加えて、ホームチームの勝ちとなります。

    「付記2」9回裏または延長回の裏に、プレイングフィールドの外へホームランを打ったバッターが前位のランナーに先んじたためアウトになった場合は、塁上の全ランナーが得点するまで待たないで、勝ち越し点にあたるランナーが得点したときに試合は終了します。ただし、2死の場合で、ランナーが前位のランナーに先んじたときに勝ち越し点にあたるランナーが本塁に達していなければ、試合は終了せず、追い越すまでの得点だけが認められます。

    「注」9回裏または延長回の裏、無死または1死で、バッターがプレイングフィールドの外へホームランを打ったときに、あるランナーが前位のランナーに先んじたためにアウトになった場合は、バッターにホームランが認められ、試合はバッターが本塁に触れたときに終了します。

  (d)4・12(a)によりサスペンデッドゲームにならない限り、コールドゲームは球審が打ち切りを命じたときに終了し、その勝敗はその際の両チームの総得点により決定します。

    「注」我が国では、正式試合となった後のある回の途中で球審がコールドゲームを宣告したとき、次に該当する場合は、サスペンデッドゲームとしないで、両チームが完了した最終均等回の総得点でその試合の勝敗を決することとします。

    (1)ビジティングチームがその回の表で得点してホームチームの得点と等しくなりましたが、表の攻撃が終わらないうち、または裏の攻撃が始まらないうち、あるいは裏の攻撃が始まってもホームチームが得点しないうちにコールドゲームが宣告された場合。

    (2)ビジティングチームがその回の表でリードを奪う得点を記録しましたが、表の攻撃が終わらないうち、または裏の攻撃が始まらないうち、あるいは裏の攻撃が始まってもホームチームが同点またはリードを奪い返す得点を記録しないうちにコールドゲームが宣告された場合。

    「例外」正式試合となった後のある回の途中で球審がコールドゲームを宣したとき、次に該当する場合その試合はサスペンデッドゲームとなります。

      (1)ビジティングチームがその回の表で得点してホームチームの得点と等しくなりましたが、表の攻撃が終わらないうち、または裏の攻撃が始まらないうち、あるいは裏の攻撃が始まってもホームチームが得点しないうちにコールドゲームが宣告された場合。

      (2)ビジティングチームがその回の表でリードを奪う得点を記録しましたが、表の攻撃が終わらないうちまたは裏の攻撃が始まらないうち、あるいは裏の攻撃が始まってもホームチームが同点またはリードを奪い返す得点を記録しないうちにコールドゲームが宣せられた場合。

    「注」本項「例外」の適用について、我が国ではその試合をサスペンデッドゲームとせず、両チームが完了した最終均等回の総得点でその試合の勝敗を決することとします。

      (3)正式試合として成立していない場合。(正式試合とはビジティングチームが5回表の攻撃を終わった際、ホームチームの得点の方が多い試合、または5回表裏を完了した際、ビジティングチームの得点の方が多いか両チームの得点が等しかった試合となります。)

      (4)正式試合が天候、娯楽制限またはその他の理由のために停止された時点で同点の場合。

      (5)正式試合として成立する前にサスペンデッドゲームとなった試合が、正式に日程に組まれた試合前に継続して行われる場合は、その正式な日程に組まれた試合は7イニングスで打ち切ります。

      (6)正式試合として成立した後にサスペンデッドゲームとなった試合が、正式に日程に組まれた試合前に継続して行われる場合はその正式に日程に組まれた試合は9イニングス試合とします。

      「例外」前記(3)(4)(5)(6)項は当該2チーム間に正式に組まれた最終試合またはプレイオフには適用しません。当該2チーム間の正式に組まれた最終試合以前に完了しなかったサスペンデッドゲームは、コールドゲームとします。

4・12 『サスペンデッドゲーム(一時停止試合)』--------------------------------

  (a)試合が次の理由のうちどれかによって打ち切りを命じた場合、リーグは後日これを完了することを条件としたサスペンデッドゲームとなります。

  (1)法律による娯楽制限。

  (2)リーグ規約による時間制限。

  (3)照明の故障またはホームクラブが管理している競技場の機械的な装置の故障(競技場の機械的な装置には、自動キャンバス被覆装置とか排水設備を含んでいます。)

  (4)暗くなったのに法律によって照明の使用が許されていないため、試合続行が不可能となった場合。

  (5)天候状態のために、正式試合のある回の途中でコールドゲームを宣せられた試合で、打ち切られた回の表にビジティングチームがリードを奪う得点を記録しましたが、ホームチームがリードを奪い返すことができなかった場合。

  (6)正式試合として成立した後に、同点で打ち切られた場合。
本項の(1)(2)(5)(6)によって終了となった試合については、4・10の規定による正式試合となりうる回数が行われていない限り、これをサスペンデッドゲームとすることはできません。本項の(3)または(4)の理由で打ち切りが命じられたときは、行われた回数には関係なく、これをサスペンデッドゲームとすることができます。

    「付記」コールドゲームをサスペンデッドゲームとするかどうかを決定するに当たっては、天候状態及びこれに類する理由−本項(1)〜(5)−が優先されます。

      試合が、天候状態で停止した後に、照明の故障、娯楽制限、時間制限により続行ができなくなったとき場合は、サスペンデッドゲームとすることはできませんが、試合が、照明の故障で停止した後に、天候状態や競技場の狂態で再開できなくなった場合もサスペンデッドゲームとすることはできません。本項に規定されている理由だけで打ち切られた試合がサスペンデッドゲームとなります。

  (b)一時停止試合を再開して、これを完了するには、次の要項に従います。

  (1)その球場での両クラブ間の日程の次のシングルゲームに先立って行います。

  (2)その球場での両クラブ間の日程にダブルヘッダーしか残っていない場合には、その最初のダブルヘッダーに先立って行います。

  (3)その都市での両クラブ間の日程の最終日に停止された場合には都市を移して相手クラブの球場で、なるべく、

      (@)両クラブ間の日程の次のシングルゲームに先立って行います。

      (A)両クラブ間の日程にダブルヘッダーしか残っていない場合には、その最初のダブルヘッダーに先立って行います。

  (4)両クラブ間の日程の最終試合までに一時停止試合が完了していなかった場合は、次のとおりコールドゲームとなります。その試合が、

      (@)正式試合となる回数が行われており、かついずれかのチームがリードしている場合は、リードしているチームの勝ちが宣告されます。(ビジティングチームがある回の表にリードを奪う得点を記録しましたが、その回の裏にホームチームがリードを奪い返す得点を記録しないうちにコールドゲームが宣せられた場合は除きます。この場合、両チームが完了した最終均等回の総得点で勝敗を決します。)

      (A)正式試合となる回数が行われており、かつ同点の場合は、”タイゲーム”が宣告されます。(ビジティングチームがある回の表に得点を記録してホームチームと同点になりましたが、その回の裏にホームチームが得点を記録しないうちにコールドゲームが宣せられた場合は除きます。この場合、両チームが完了した最終均等回の総得点で勝敗を決します。)この場合、リーグ優勝に影響しないという理由で再試合の必要がないとリーグ会長が判断しない限り、開始からやり直さなければなりません。

      (B)正式試合となる回数が行われていなかった場合は、”ノーゲーム”が宣告されます。この場合、リーグ優勝に影響しないという理由で再試合の必要がないとリーグ会長が判断しない限り、開始からやり直さなければなりません。

  (c)継続試合は、もとの試合の停止された箇所から再開しなければなりません。すなわち停止試合を完了させるということは一時停止された試合を継続して行うことを意味するものであるから両チームの出場者と打撃順は停止されたときと同一にしなければなりませんが、規則によって認められる交代はもちろん可能となります。
従って、停止試合に出場しなかったプレーヤーならば続行試合に代わって出場することができますが、停止試合に一旦出場して他のプレーヤーと代わって退いたプレーヤーは続行試合には出場することはできません。停止された試合のメンバーとして登録されていなかったプレーヤーでも続行試合のメンバーとして登録されればその試合には出場できます。
さらに、続行試合の出場資格を失ったプレーヤー(停止状態に出場し、他のプレーヤーと代わって退いたため)の登録が抹消されてその代わりとして登録された者でも続行試合には出場できます。

    「原注」交代して出場すると発表されたピッチャーがそのときのバッター(代打者を除く)がアウトになるか1塁に達するか、あるいは攻守交代となるまで投球しないうちに、サスペンデッドゲームとなった場合、そのピッチャーは続行試合の先発ピッチャーとして出場してもよいし出場しなくても構いません。しかし、続行試合に出場しなかった場合には他のプレーヤーと交代したものとみなされて、以降その試合に出場することはできません。

    「注」我が国では、サスペンデッドゲームについては、所属する団体の規定に従います。

4・15 『フォーフィッテッドゲーム(没収試合)』-----------------------------------

  一方のチームが次のことを行った場合には、相手チームに勝ちが与えられます。

  (a)球審が試合開始時刻にプレイを宣告してから5分を経過してもなお競技場に出ないか、あるいは競技場に出ても試合を行うことを拒否した場合。ただし、遅延が不可避であると球審が認めた場合は、この限りではありません。

  (b)試合を長引かせまたは短くするために、明らかに策を用いた場合。

  (c)球審が一時停止または試合の打切りを宣告しないにもかかわらず試合の続行を拒否した場合。

  (d)一時停止された試合を再開するために球審がプレイを宣告してから、1分以内に競技を再開しなかった場合。

  (e)審判員が警告を発したにもかかわらず、故意にまた執拗に反則行為をくり返した場合。

  (f)審判員の命令で試合から除かれたプレーヤーを、適宜な時間内に退場させなかった場合。

  (g)ダブルヘッダーの第二試合の際、第一試合終了後20分以内に競技場に現れなかった場合。ただし、第一試合の球審が第二試合開始までの時間を延長した場合には、この限りではありません。

4・17-----------------------------------

 一方のチームが競技場に9人のプレーヤーを位置させることができなくなるかまたはこれを拒否した場合、その試合はフォーフィッテッドゲームとなって相手チームの勝ちとなります。


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