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トップ >> ルールブック@決定版 >> 7・00 走 者
7・00 走 者

7・00 『ランナー』 『塁の占有権』

7・01

 ランナーがアウトになる前に他のランナーの触れていない塁に触れれば、その塁を占有する権利を獲得します。

  そのランナーは、

  (1)アウトになるか、

  (2)その塁に対する正規の占有権を持っている他のランナーのためにその塁を明け渡す義務が生じるまで、その権利が与えられます。

      「原注」ランナーが塁を正規に占有する権利を得て、しかもピッチャーが投球姿勢に入った場合は、もとの占有塁に戻ることは許されません。

7・02

 ランナーは進塁するに当たり、1塁、2塁、3塁、本塁の順序に従って、各塁に触れなければなりません。逆走しなければならないときも、5・09の各項規定のボールデッドとなっていない限り、すべての塁を逆の順序で、再度触れて行かなければなりません。前記のボールデッドの際は、途中の塁を踏まないで、直接元の塁へ帰ることは差し支えありません。

  「注1」ボールインプレイ中に起きた行為(例えば悪送球、ホームランまたは柵外に出たフェアヒットなど)の結果、安全進塁権が認められたときでも、ランナーが、進塁または逆走するに当たっては、各塁を正規に触れなければなりません。

  「注2」“逆走しなければならないとき”というのは、

    @フライが飛んでいるうちに次塁へ進んだランナーが捕球されたのを見て帰塁しようとする場合(7・08d参照)

    A塁を空過したランナーが、その塁を踏み直す場合(7・10b参照)

    B自分より前位のランナーに先んじる恐れがある場合(7・08h参照)

を指すものであって、このようなときでも、逆の順序で各塁に触れなければなりません。

7・03 『同一塁上の2ランナー』--------------------------------------------------

  (a)2ランナーが同時に一つの塁を占有することは許されません。ボールインプレイの際、2ランナーが同一の塁に触れているときは、その塁を占有する権利は前位のランナーに与えているため、後位のランナーはその塁に触れていてもタッチされればアウトになります。ただし、(b)項適用の場合を除きます。

  (b)バッターがランナーとなったために進塁の義務が生じ、二人のランナーが後位のランナーが進むべき塁に触れている場合には、その塁を占有する権利は後位のランナーに与えられているので、前位のランナーは触球されるか、野手がボールを保持してそのランナーが進むべき塁に触れればアウトになります。

7・04 『安全進塁権』------------------------------------------------------------

  次の場合、バッターを除く各ランナーはアウトにされる恐れなく1個の塁が与えられます。

  (a)ボークが宣告された場合。

  (b)バッターが次の理由でランナーとなって1塁に進むために、そのランナーが塁を明け渡さなければならなくなった場合。
(1)バッターがアウトにされる恐れがなく、1塁に進むことが許された場合。
(2)バッターの打ったフェアボールが野手(ピッチャーを含む)に触れる前かまたは野手(ピッチャーを除く)を通過する前に、フェア地域で審判員もしくは他のランナーに触れた場合。

    「原注」安全進塁権を得たランナーが与えられた塁に触れた後さらに進塁することは差し支えありませんがその行為の責任はそのランナー自身が負うだけで、たとえ与えられた塁に触れた後にアウトになった場合でも他のランナーの安全進塁権に影響を及ぼすことはありません。
従って、2死後そのランナーが与えられた塁に触れた後にアウトになり第三アウトが成立しても安全進塁権がある前位のランナーはそのアウトの後で本塁を踏んでも得点として認められます。

      例:2死満塁、バッターフォアボール、2塁ランナーが勢い込んで3塁を回って本塁の方へ向かってきましたがキャッチャーからの送球でタッチアウトになりました。たとえ2死後であってもフォアボールと同時に得点が本塁に押し出されたので、すべてのランナーに次塁へ進んで触れる必要が生まれたという理論に基づいて得点が記録されます。

    「注」本項「原注」は、バッターがフォアボールを得たために、塁上の各ランナーに次塁への安全進塁権が与えられた場合だけに適用されます。

  (c)野手が飛球を捕らえた後、ベンチまたはスタンド内に倒れ込んだり、ロープを越えて観衆内(観衆が競技場内まで入っているとき)に倒れ込んだ場合。

   「原注」野手が正規の捕球をした後、スタンド、観衆、ダッグアウト、またはその他ボールデッドの箇所に倒れ込んだり、あるいは捕球した後ダッグアウトの中で倒れた場合、ボールデッドとなり、各ランナーは野手が倒れ込んだときの占有塁から1個の進塁が許されます。

  (d)ランナーが盗塁を企てたとき、バッターがキャッチャーまたはその他の野手に妨害(インターフェア)された場合。

    「注」本項は盗塁を企てた塁にランナーがいない場合や、進もうとした塁にランナーがいても、そのランナーも共に盗塁を企てていたために次塁への進塁が許される場合だけに適用されます。しかし、進もうとした塁にランナーがあり、しかもそのランナーが盗塁を企てていない場合にはたとえ盗塁行為があってもそのランナーの進塁は許されません。また単に塁を離れていた程度では本項は適用されません。

   「7・04付記」 ボールインプレイのもとで1個の塁に対する安全進塁権を得たランナーが、その塁を踏まないで次塁へ進もうとした場合及び2個以上の塁に対する安全進塁権を得たランナーが、与えられた最終塁に達した後はボールインプレイになる規則のもとで、その塁を踏まないで次塁へ進もうとした場合は、いずれもそのランナーは安全進塁権を失ってアウトにされる恐れがある状態に置かれます。
従って、その進むことが許された塁を踏み損ねたランナーはその空過した塁に帰る前に、野手によってその身体またはその塁にタッチされればアウトとなります。

    「注」 例えばバッターが右中間を抜こうとするようなヒットを打ったとき、右翼手が止めようとしてこれにグラブを投げつけて当てたがボールは外野のフェンスまで転じ去りました。バッターは3塁を空過して本塁へ進もうとしたが途中で気がついて3塁へ踏み直しに帰ろうとしました。この際、バッターは、もはや3塁へ安全に帰ることは許されないため、そのバッターが3塁に帰る前に野手がバッターまたは3塁にタッチしてアピールすれば、バッターはアウトになります。(7・05c参照)

  (e) 野手が帽子、マスク、その他着衣の一部を、本来つけている箇所から離して、投球に故意に触れさせた場合。この際は、ボールインプレイでボールに触れたときのランナーの位置を基準に塁が与えられます。

7・05

 次の場合各ランナー(バッターランナーを含む)は、アウトにされる恐れなく進塁することができます。

  (a)本塁が与えられ得点が記録される場合、フェアボールがインフライトの状態でプレイングフィールドの外へ出て、しかも、各ランナーが正規に各塁に触れた場合。
またフェアボールがインフライトの状態で、明らかにプレイングフィールドの外へ出ただろうと審判員が判断したとき、野手がグラブ、帽子、その他ユニフォームの一部を投げつけて、その進路を変えた場合。

    「注1」フェアの打球がインフライトの状態で、明らかにプレイングフィールドの外へ出ただろうと審判員が判断したとき、観衆や鳥などに触れた場合には、本塁が与えられます。送球またはインフライトの打球が、鳥に触れた場合は、ボールインプレイでありインフライトの状態は続きます。しかし、プレイングフィールド上の鳥または動物に触れた場合は、ボールインプレイではありますが、インフライトの状態ではなくなります。また投球が鳥に触れた場合は、ボールデッドとしてカウントしません。犬などがフェアの打球、送球または投球をくわえたりした場合には、ボールデッドとして審判員の判断によって処理します。

    「注2」 “その進路を変えた場合”とありますが、インフライトの状態で明らかにプレイングフィールドの外へ出たであろうと審判員は判断したフェアの打球が、野手の投げつけたグラブなどに触れて、グラウンド内に落ちたときでも、本項が適用されます。

  (b)3個の塁が与えられる場合。野手が帽子、マスクその他ユニフォームの一部を本来つけている箇所から離してフェアボールに故意に触れさせた場合。この際はボールインプレイであるため、バッターはアウトを賭して本塁に進んでも構いません。

  (c)3個の塁が与えられる場合。野手がグラブを故意に投げて、フェアボールに触れさせた場合。この際はボールインプレイであるため、バッターはアウトを賭して本塁に進んでも構いません。

    「注」ここにいうフェアボールとは、野手がすでに触れていたかどうかを問いません。

  (d)2個の塁が与えられる場合。野手が、帽子、マスクその他ユニフォームの一部を、本来つけている箇所から離して、送球に故意に触れさせた場合。この際はボールインプレイとなります。

  (e)2個の塁が与えられる場合。野手が、グラブを故意に投げて、送球に触れさせた場合。この際はボールインプレイとなります。

    「bcde原注」野手により、本項の行為がなされた場合の進塁の起点は、野手が投げたグラブ、本来の位置から離した帽子、マスクその他が打球または送球に触れた瞬間とします。

    「ce原注」このペナルティは打球または送球の勢いにおされて、野手の手からグラブが脱げたとき、あるいは正しく捕らえようと明らかに努力したにもかかわらず、野手の手からグラブが脱げた場合などには、適用させません。

  (f)2個の塁が与えられる場合。フェアの打球が、
(1)バウンドしてスタンドに入るか、または野手に触れて進路が変わって、1塁または3塁のファウル線外にあるスタンドに入った場合。
(2)競技場のフェンス、スコアボード、灌木、またはフェンスのつる草を抜けるか、その下をくぐるか、挟まって止まった場合。

  (g)2個の塁が与えられる場合。送球が、
(1)競技場内に観衆があふれ出ていないときにスタンドまたはベンチに入った場合(ベンチの場合は、リバウンドして競技場に戻ったかどうかを問いません)。
(2)競技場のフェンスを越えるか、くぐるか、抜けた場合。
(3)バックストップの上部のつぎ目から、上方に斜めに張ってある金網に上がった場合。
(4)観衆を保護している金網の目に挟まって止まった場合。

      この際は、ボールデッドとなります。審判員は2個の進塁を許すに当たって、次の定めに従います。すなわち、打球処理直後の内野手の最初のプレイに基づく悪送球であった場合は、ピッチャーの投球当時の各ランナーの位置、その他の場合は、悪送球が野手の手を離れたときの各ランナーの位置を基準として定めます。

    「付記」悪送球が打球処理直後の内野手の最初のプレイに基づくものであっても、バッターを含む各ランナーが少なくとも1個の塁を進んでいた場合には、その悪送球が内野手の手を離れたときの各ランナーの位置を基準として定めます。

    「原注1」ときによってはランナーに2個の塁が与えられないこともあります。例えば、ランナー1塁のときバッターが浅いライトフライを打ちました。ランナーは1、2塁間で立ち止まっており、バッターは1塁を過ぎてランナーの後ろまできています。打球は捕らえられず外野手は1塁に送球しましたが送球はスタンドに入りました。すべてボールデッドとなったときは、ランナーは進む権利を与えられた塁以上には進塁できないため、1塁ランナーは3塁へ、バッターは2塁まで進みます。

    「原注2」“悪送球がなされたとき”という術語は、その送球が実際に野手の手を離れたときのことであって、地面にバウンドした送球がこれを捕ろうとした野手を通過したときや、スタンドの中へ飛び込んでプレイから外れたときのことではありません。内野手による送球がスタンドまたはダッグアウトに入ったが、バッターがランナーとなっていない(3塁ランナーが捕逸または暴投を利して得点しようとしたときに、アウトにしようとしたキャッチャーの送球がスタンドに入った場合など)ような場合は、その悪送球がなされたときのランナーの位置を基準として2個の進塁が許されます。(7・05(g)の適用に際してはキャッチャーは内野手とみなされます)

          例:ランナー1塁、バッターがショートゴロを打ちました。遊撃手は、2塁でフォースアウトしようとして送球したが間に合いませんでした。2塁手はバッターが1塁を通り過ぎてから1塁手に悪送球しました。 この場合、2塁に達していたランナーは得点となります。(このようなプレイで、送球がなされたとき、バッターランナーが1塁に達していなかったときは、バッターランナーは2塁が許されます。)

  (h)1個の塁が与えられる場合。バッターに対するピッチャーの投球、または投手板上からランナーをアウトにしようと試みた送球が、スタンドまたはベンチに入った場合、競技場のフェンスまたはバックストップを越えるか、抜けた場合。この際は、ボールデッドとなります。

    「付記」投手の投球がキャッチャーを通過した後(キャッチャーが触れたかどうかを問いません)さらにキャッチャーまたはその他の野手に触れて、ベンチまたはスタンドなど、ボールデッドになると規定された箇所に入った場合及びピッチャーが投手板上からランナーをアウトにしようと試みた送球が、その塁を守る野手を通過した後(その野手が触れたかどうかを問いません)さらに野手に触れて前記の箇所に入ってボールデッドになった場合、いずれも、ピッチャーの投球当時の各ランナーの位置を基準として、各ランナーに2個の塁を与えます。

  (i)フォアボール目、3ストライク目の投球が、球審かキャッチャーのマスクまたは用具に挟まって止まった場合、1個の塁が与えられます。ただし、バッターのフォアボール目、3ストライク目の投球が(h)及び(i)項規定の状態になっても、バッターには1塁が与えられるにすぎません。

    「原注1」ランナーがアウトにされることなく1個またはそれ以上の塁が与えられたときでも、与えられた塁またはその塁に至るまでの途中の塁に触れる義務を負うものとなります。

          例:バッターが内野にゴロを打ち、内野手の悪送球がスタンドに飛び込みました。バッターランナーは1塁を踏まないで2塁に進みました。バッターランナーは2塁を許されたのですが、ボールインプレイになった後、1塁でアピールされればアウトになります。

    「原注2」飛球が捕らえられたので元の塁に帰らなければならないランナーは、グランドルールやその他の規則によって、余分の塁が与えられたときでもピッチャーの投球当時の占有塁のリタッチを果たさなければなりません。この際、ボールデッド中にリタッチを果たしても構いません。また与えられる塁はリタッチを果たさなければならない塁が基準となります。

    「注」バッターのフォアボール目または3ストライク目のピッチャーの投球が、(h)項「付記」の状態になったときは、バッターにも2塁が与えられます。

7・06 『オブストラクション』------------------------------------------------------

 オブストラクションが生じたときには、審判員は“オブストラクション”を宣告するかまたはそのシグナルをしなければなりません。

  (a)走塁を妨げられたランナーに対しプレイが行われている場合またはバッターランナーが1塁に触れる前にその走塁を妨げられた場合には、ボールデッドとし、塁上の各ランナーはオブストラクションがなければ達しただろうと審判員が推定する塁まで、アウトの恐れなく進塁することが許されます。走塁を妨げられたランナーはオブストラクション発生当時すでに占有していた塁よりも少なくとも1個先の進塁が許されます。走塁を妨げられたランナーが進塁を許されたために、塁を明け渡さなければならなくなった前位のランナー(走塁を妨げられたランナーより)は、アウトにされる恐れなく次塁へ進むことが許されます。

    「付記」捕手はボールを持たないで得点しようとしているランナーの進路をふさぐ権利はありません。塁線(ベースライン)はランナーの走路であるからキャッチャーは、まさに送球を捕ろうとしているか送球が直接キャッチャーに向かってきておりしかも充分近くにきていてキャッチャーがこれを受け止めるにふさわしい位置をしめなければならなくなったときか、すでにボールを持っているときだけしか塁線上に位置することができません。この規定に違反したとみなされるキャッチャーに対しては審判員は必ずオブストラクションを宣告しなければなりません。

    「原注」走塁を妨げられたランナーに対してプレイが行われている場合には審判員は“タイム”を宣告するときと同じ方法で両手を頭上にあげてオブストラクションのシグナルをしなければなりません。オブストラクションのシグナルが行われたときは直ちにボールデッドとなります。しかし、審判員のオブストラクションの宣告がなされる前に野手の手を離れていたボールが悪送球となったときには、オブストラクションが発生しなければ、その悪送球によって当然許されるはずの塁がそのランナーに与えられるべきです。ランナーが2・3塁間で挟撃されすでに遊撃手からの送球がインフライトの状態のとき、3塁へ進もうとしたランナーが3塁手に走塁を妨げられたとき、その送球がダッグアウトに入った場合そのランナーには本塁が与えられます。この際、他のランナーに関しては、オブストラクションが宣告される以前に占有していた塁を基準として2個の塁が与えられます。

    「注1」内野手におけるランダウンプレイ中にランナーが走塁を妨げられたと審判員が判断した場合はもちろん、野手が、ランナー(1塁に触れた後のバッターランナーを含む)をアウトにしようとして、そのランナーが進塁を企てている塁へ直接送球していたときに、そのランナーが走塁を妨げられたと審判員が判断した場合も同様、本項が適用されます。

    「注2」例えばランナー2・3塁のとき3塁ランナーがピッチャーに追い出されて3・本塁間で挟撃され、この間を利して2塁ランナーは3塁に達していたところ挟撃されていたランナーが3塁へ帰ってきたので2塁ランナーは元の塁へ戻ろうとし2・3塁間で挟撃されました。しかし、このランダウンプレイ中に2塁ランナーはボールを持たない2塁手と衝突したような場合審判員が2塁手の走塁妨害を認めればオブストラクションを宣告しボールデッドとして、2塁ランナーを3塁へ、3塁ランナーを本塁へ進める処置をとります。

    「注3」例えばランナー1塁、バッターがレフト線にヒットしたとき左翼手は1塁ランナーの3塁への進塁を阻もうとして3塁へ送球しましたが、1塁ランナーは2塁を越えたところでボールを持たない遊撃手と衝突したような場合、審判員が遊撃手の走塁妨害を認めれば、オブストラクションを宣告して、ボールデッドにし、1塁ランナーに3塁の占有を許します。バッターについては、審判員がオブストラクション発生時の状況を判断して、2塁へ達したであろうとみれば2塁の占有を許しますが、2塁へ進めなかったとみれば1塁に留めます。

    「注4」例えばランナー1塁、バッターが1ゴロしたとき、ゴロを捕った1塁手は1塁ランナーをフォースアウトにしようと2塁へ送球しましたが、1塁へ向かっているバッターと1塁へ入ろうとしたピッチャーとが1塁の手前で衝突したような場合、審判員がピッチャーの走塁妨害を認めれば、オブストラクションを宣告して、ボールデッドにします。この際、審判員がオブストラクションよりも2塁でのフォースアウトが後に成立したと判断したときには、バッターランナーを1塁に、1塁ランナーを2塁に進めます。これに反して、オブストラクションより2塁でのフォースアウトが先に成立していたと判断したときにはバッターランナーの1塁占有を認めるだけで1塁ランナーの2塁でのフォースアウトは取り消しません。

    【アマチュア野球内規】

Fオブストラクションの厳格適用

  捕手または野手が、あらかじめ塁線上およびその延長線上の塁上に位置して(足または脚を置いて)送球を待つことを禁じます。違反した場合は、オブストラクションとなります。(規則7・06a)

  (b)走塁を妨げられたランナーに対してプレイが行われていなかった場合には、すべてのプレイが終了するまで試合は続けられます。審判員はプレイが終了したのを見届けた後に、はじめて“タイム”を宣告し、必要とあれば、その判断で走塁妨害によって受けたランナーの不利益を取り除くように適宜な処置をとります。

    「原注」本項規定のようにオブストラクションによってボールデッドとならない場合、走塁を妨げられたランナーが、オブストラクションによって与えようと審判員が判断した塁よりも余分に進んだ場合は、オブストラクションによる安全進塁権はなくなり、アウトを賭して進塁したこととなり、タッチされればアウトになります。このアウトは、審判員の判断に基づく裁定となります。

    「注1」例えばランナー2塁のときバッターがレフト前ヒットしました。左翼手は本塁をうかがった2塁ランナーをアウトにしようと本塁へ送球しました。バッターランナーは1塁を越えたところで1塁手にぶつかったので審判員はオブストラクションのシグナルをしました。左翼手の本塁への送球はキャッチャーの頭上を越す悪送球となったので2塁ランナーは、やすやすと得点することができました。オブストラクションを受けたバッターランナーはボールが転じているの見て2塁を越え3塁をうかがったところボールを拾ったピッチャーからの送球を受け3塁手に3塁到達前にタッチされたような場合、審判員がバッターランナーにはオブストラクションによって2塁しか与えることができないと判断したときには3塁でのアウトは認められます。これに反して、バッターランナーが3塁手のタッチをかいくぐって3塁に生きたような場合、その3塁の占有は認められます。いずれの場合も、2塁ランナーの得点は認められます。

    「注2」例えばバッターが3塁打と思われるような長打を放ち1塁を空過した後、2塁を経て3塁に進もうとしたとき遊撃手に妨げられて3塁へ進むことができなかったような場合審判員はこの反則の走塁を考慮することなく妨害がなければ達したと思われる3塁へ進めるべきです。もし野手がバッターの1塁空過を知ってアピールすればそのバッターはアウトになります。走塁の失敗はオブストラクションとはなんら関係がないためです。

7・07 『スクイズプレイの妨害』--------------------------------------------------

  3塁ランナーが、スクイズプレイまたは盗塁によって得点しようと試みた場合、キャッチャーまたはその他の野手がボールを持たないで、本塁の上またはその前方に出るか、あるいはバッターまたはバッターのバットに触れたときには、ピッチャーにボークを課して、バッターはインターフェアによって1塁が与えられます。この際はボールデッドとなります。

    「注1」キャッチャーがボールを持たないで本塁の上またはその前方に出るか、あるいはバッターまたはバッターのバットに触れた場合は、すべてキャッチャーのインターフェアとなります。特に、キャッチャーがボールを持たないで本塁の上またはその前方に出た場合には、バッターがバッタースボックス内にいたかどうか、あるいは打とうとしたかどうかに関係なく、キャッチャーのインターフェアとなります。またその他の野手の妨害というのは、例えば、1塁手などが著しく前進してきて、ピッチャーの投球を本塁通過前にカットしてスクイズプレイを妨げる行為などを指します。

    「注2」すべてのランナーは、盗塁行為の有無に関係なく、ボークによって1個の塁が与えられます。

    「注3」本条は、ピッチャーの投球が正規、不正規に関わらず適用されます。

    「注4」ピッチャーが投手板を正規にはずしてランナーを刺そうと送球したときには、キャッチャーが本塁上またはその前方に出ることは、正規なプレイであって、バッターがこの送球を打てば、かえってバッターは守備妨害として処置されます。

    【アマチュア野球内規】

B最終回裏の決勝点

  正式試合の最終回の裏かまたは延長回の裏に、規則7・07規定のプレイで三塁走者に本塁が与えられて決勝点になる場合には、打者は一塁に進む義務はありません。(規則4・09b、7・07)

G打者の背後にウェストボールを投げる

  投手がスクイズプレイを防ぐ目的で、意識的に打者の背後へ投球したり、捕手が意識的に打者の背後に飛び出したところへ投球したりするような非スポーツマン的な行為に対しても規則7・07を適用し、走者には本塁を与え、打者は打撃妨害で一塁へ進ませます。(規則7・07)

7・08 『ランナーのアウト』-------------------------------------------------------

 次の場合、ランナーはアウトとなります。

  (a) 
(1)ランナーが、野手のタッチを避けて、ランナーのベースライン(走路)から3フィート以上離れて走った場合。 ただし、打球を処理している野手を妨げないための行為であれば、この限りではありません。この場合のランナーのベースライン(走路)とは、タッグプレイが生じたときの、ランナーと塁を結ぶ直線をいいます。
(2)1塁に触れてすでにランナーとなったプレーヤーがベースラインから離れ、次の塁に進もうとする意思を明らかに放棄した場合。

      「原注」1塁に触れてすでにランナーとなったプレーヤーが、もはやプレイは続けられていないと思い込んで、ベースラインを離れてダッグアウトか守備位置の方へ向かったとき、審判員がその行為を走塁する意思を放棄したとみなすことができると判断した場合、そのランナーはアウトを宣告されます。この際たとえアウトが宣告されても他のランナーに関してはボールインプレイの状態が続けられます。 この規則は、次のプレイなどに適用されます。

          例:無死または1死で、同点の最終回、ランナー1塁のときバッターが競技場の外へサヨナラホームランを打ちました。1塁ランナーは2塁を過ぎてからホームランで自動的に勝利が決まったと思い込み、ダイヤモンドを横切って自分のベンチに向かいました。この間、バッターは本塁に向かって進んでいたような場合、ランナーは、“次塁に進もうとする意思を放棄した”という理由で、アウトを宣告され、バッターランナーは各塁を踏んで行ってホームランを生かすことが許されます。もし、2死後ならば、ホームランは認められません(7・12参照)。これはアピールプレイではありません。

          例:ランナーが1塁または3塁でタッチされてアウトを宣告されたと思い込んでダッグアウトに向かいだし、依然としてアウトだと思い込んでいる様子が明らかだと審判員が認めるのに適当な距離まで進んでいるときには、ランナーは進塁を放棄したという理由でアウトが宣告されます。

      「注1」通常ランナーの走路とみなされる場所は、塁間を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィート、すなわち6フィートの幅の地帯を指しますが、ランナーが大きく膨らんで走っているときなど最初からこの走路外にいたときにタッグプレイが生じた場合は、本項(1)のとおり、そのランナーと塁を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィートが、そのランナーの走路となります。

      「注2」本項(1)の後段は、野手がランナーの走路内で打球を処理しているとき、これを妨げないためにランナーが走路外を走っても、アウトにならないことを規定しているものであって、打球処理後にタッチプレイが生じたときには、本項(1)の前段の適用を受けることはもちろんです。

     「注3」フォースの状態におかれているランナーに対しては、本項(2)を適用しません。

    (b)ランナーが、送球を故意に妨げた場合または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合。

      「原注1」打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められたランナーは、それが故意であったか故意でなかったかの区別なくアウトになります。しかし、正規に占有を許された塁についていたランナーが、フェア地域とファウル地域との区別なく守備の妨げになった場合、審判員がその妨害を故意と判断したときを除いて、そのランナーはアウトにはなりません。審判員が、その妨害を故意と宣告した場合には次のペナルティを科します。無死または1死のときは、そのランナーとバッターとにアウトを、2死後のときはバッターにアウトを宣告します。

      「注1」“野手が打球を処理する”とは、野手が