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9・00 審判員

9・01『審判員の資格と権限』(一部略)------------------------------------------

  (d)審判員はプレーヤー、コーチ、監督または控えのプレーヤーが裁定に異議を唱えたり、スポーツマンらしくない言動をとった場合には、その出場資格を奪って試合から除く権限を持ちます。審判員がボールインプレイのときプレーヤーの出場権を奪った場合には、そのプレイが終了してはじめてその効力が発生します。

  (e)審判員はその判断において必要とあれば、次の人々を競技場から退場させる権限を持ちます。

      すなわち、

(1)グラウンド整備員、案内人、写真班、新聞記者、放送局員などのように、仕事の性質上競技場に入ることを許されている人々。

(2)競技場に入ることを許されていない観衆またはその他の人々。

9・02『審判員の裁定』----------------------------------------------------------

  (a)打球がフェアかファウルか、投球がストライクかボールか、あるいはランナーがアウトかセーフかという裁定に限らず、審判員の判断に基づく裁定は最終のものであるからプレーヤー、監督、コーチまたは控えのプレーヤーがその裁定に対して異議を唱えることは許されません。

    「原注」ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置または塁を離れたり、監督またはコーチがベンチまたはコーチスボックスを離れることは許されません。もし宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられます。警告にもかかわらず本塁に近づけば試合から除かれます。

  (b)審判員の裁定が規則の適用を誤って下された疑いがあるときには、監督だけがその裁定を規則に基づく正しい裁定に訂正するように要請することができます。しかし監督はこのような裁定を下した審判員に対してだけアピールする(規則適用の訂正の申し出る)ことが許されます。

    「注1」イニングの表または裏が終わったときはピッチャー及び内野手がフェア地域を去るまでにアピールしなければなりません。

    「注2」審判員が規則に反した裁定を下したにもかかわらずアピールもなく定められた期間が過ぎてしまったあとでは、たとえ審判員がその誤りに気づいてもその裁定を訂正することはできません。

  (c)審判員がその裁定に対してアピールを受けた場合は最終の指定を下すに当たって、他の審判員の意見を求めることはできます。裁定を下した審判員から相談を受けた場合を除いて、審判員は他の審判員の裁定に対して批評を加えたり、変更を求めたり異議を唱えたりすることは許されません。審判員が協議して先に下した、裁定を変更する場合、審判員はランナーをどこまで進めるかを含め、全ての処置をする権限を有します。この審判員の裁定に、プレーヤー、監督またはコーチは異議を唱えることはできません。異議を唱えれば、試合から除かれます。

    「原注1」監督は、審判員にプレイ及び裁定を変更した理由について説明を求めることはできます。しかし、いったん審判員の説明を受ければ、審判員に異議を唱えることは許されません。

    「原注2」ハーフスイングの際、球審がストライクと宣告しなかったときだけ監督またはキャッチャーは振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができます。球審はこのような要請があれば塁審にその裁定を一任しなければなりません。塁審は球審からの要請があれば直ちに裁定を下します。このようにして下された塁審の裁定は最終のものとなります。ハーフスイングについて監督またはキャッチャーが前記の要請を行ってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるため、バッター、ランナー、野手を問わず状況の変化に対応できるよう常に注意していなければなりません。監督がハーフスイングに異議を唱えるためにダッグアウトから出て1塁または3塁に向かってスタートすれば警告が発せられます。警告にもかかわらず1塁または3塁に近づけば試合から除かれます。 監督はハーフスイングに関して異議を唱えるためにダッグアウトを離れたつもりでも、ボール、ストライクの宣告について異議を唱えるためにダッグアウトを離れたことになるからです。

  (d)試合中、審判員の変更は認められない。ただし病気または負傷のため変更の必要が生じた場合はこの限りではない。

9・04『球審及び塁審の任務』---------------------------------------------------

  (a)アンパイヤーインチーフ(通常球審と呼ばれている)は、キャッチャーの後方に位置しその任務は次のとおりとなります。

(1)試合の適正な運行に関するすべての権限と義務を持ちます。

(2)キャッチャーの後方に位置し、ボールとストライクを宣告しかつそれをカウントすします。

(3)通常塁審によって宣告される場合を除いて、フェアボールとファウルボールを宣告します。

(4)バッターに関するすべての裁定を下します。

(5)通常塁審が行うものとされているものを除いたすべての裁定を下します。

(6)フォーフィッテッドゲームの裁定を下します。

(7)特定の時刻に競技を打ち切ることが決められている場合には、試合開始前にその事実と終了時刻を公表します。

(8)公式記録員に打撃順を知らせます。また出場プレーヤーに変更があればその変更を知らせます。

(9)球審の判断で特別グラウンドルールを発表します。

  (b)フィールドアンパイヤーは塁におけるとっさの裁定を下すのに最適と思われる位置を占め、その任務は次のとおりとなります。

(1)特に球審が行う場合を除く塁におけるすべての裁定を下します。

(2)タイム、ボーク、反則投球またはプレーヤーによるボールの損傷、汚色の宣告について球審と同等の権限を持ちます。

(3)この規則を施行するに当たってあらゆる方法で球審を援助し、規則の施行と規律の維持については球審と同等の権限を持ちます。ただしフォーフィッテッドゲームの宣告はできません。

  (c)一つのプレイに対して2人以上の審判員が裁定を下し、しかもその裁定が食い違っていた場合には、球審は審判員を集めて協議し(監督、プレーヤーを交えず審判員だけで)、その結果、通常球審(またはこのような場合には球審に代わって解決にあたるようにリーグ会長から選任された審判員)が、最適の位置から見たのはどの審判員であったか、またどの審判員の裁定が正しかったかなどを参酌して、どの裁定をとるかを決定します。このようにして決定された裁定は最終のものであり、初めから一つの裁定が下された場合と同様に、試合は続行されなければなりません。

10・00 記録に関する規則

10・01 『公式記録員』(一部省略)----------------------------------------------

  (b)

(2)3人アウトになっていないのに攻守交代が行われた場合には、記録員は直ちにその誤りを審判員に知らせなければなりません。

      「注」本項(5)に規定されるように、助言をしてはならないときを除いて、ボールカウントが2−3のとき球審が四球と思ってバッターに1塁を許した場合や、代わることが許されていないピッチャーに代わって他のプレーヤーが出場しようとした場合などには、記録員は審判員に助言を与えます。

(3)提訴試合または一時停止試合となった場合は、記録員は提訴または一時停止になったときの状態を、得点、アウトの数、各ランナーの位置、バッターのボールカウントにいたるまで詳細かつ正確に報告しなければなりません。

      「付記」一時停止試合で重要なことは、停止されたときと全く同じ状態から再開しなければならないことを指します。提訴試合において提訴されたプレイ以後は無効として、やり直しが命じられた場合は、そのプレイの直前と全く同一の状態から再開されなければなりません。

(4)記録員は、プレイに関する規則または審判員の裁定に反するような決定を下してはなりません。

10・02 『公式記録』(一部省略)------------------------------------------------

  (a)バッターの記録の項目は次のとおりとなります。

(1)打撃を完了した回数、すなわち打数。ただし、次の場合には打数には算入しません。

  (@)犠牲バント及び犠牲フライ

  (A)四球

  (B)死球

  (C)妨害(インターフェア)または走塁妨害(オブストラクション)によって1塁を得た場合。

    「注」バッターの打球に対して野手が選択守備を終わった後、そのバッターがオブストラクションによって1塁を許された場合には、バッターに打数を記録します。またバッターがオブストラクションによって1塁を得た場合でも、記録員がその打球をヒットと判断したときには、打数を取り消さないでバッターにヒットを記録します。

  【記録の計算方法】------------------------------------------------------------

    打数=打席数−(四球・死球+犠打+犠飛+妨害出塁)

    打率=安打数÷打数

    出塁率=(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)

    塁打数=安打×1+2塁打×1+3塁打×2+本塁打×3

    長打率=塁打数÷打数

10・02 『公式記録』(一部省略)------------------------------------------------

  (c)ピッチャーの記録の項目は次のとおりとなります。

(1)投球した回数。

      「付記」ピッチャーの投球回数を決めるに当たっては、アウト1つを3分の1回とします。先発ピッチャーが6回1死のとき退けば、そのピッチャーには5回3分の1の投球回を記録します。先発ピッチャーが6回無死のとき退けばそのピッチャーには5回の投球回と6回に面したバッターの数の説明をつけます。救援ピッチャーがバッター2人をアウトにしただけで退けば、そのピッチャーには3分の2の投球回を記録します。

      「注」ピッチャーの連続イニング無失点を決定するに当たって、例えば、5回まで無失点、6回1死をとった後にランナーを残して退き、このランナーが得点(自己の責任)した場合は、この3分の1回を加算せず、無失点イニングは5回とします。これに反して、6回1死ランナー2塁のとき、救援に出て次のバッターにヒットを打たれて2塁ランナーに得点(前任ピッチャーの責任)を許しても、それ以後この回に自己の責任となる得点を与えず、アウト2つをとった場合は、この3分の2回は加算します。

  【記録の計算方法】------------------------------------------------------------

    投球回数=3アウトを捕り終了したイニング数+(途中降板回のアウト数÷3)

                  【1/3=0.3  2/3=0.6】

    防御率=自責点×9÷投球回数

    勝  率=勝利数÷(勝利数+敗戦数)

    奪三振率=奪三振×9÷投球回数

10・03 『公式記録』打撃順に誤りがあったときの記録法------------------------

  (d)打順を誤ったバッターが、その誤りを指摘されないまま打撃を完了してアウトになった後に、アピールが成立して正位のバッターのアウトの状態をそのまま正位のバッターに記録します。例えば、不正位のバッターAがショートゴロで1塁にアウトになった後、アピールによって正位のバッターBがアウトになれば、Bはショートゴロして1塁にアウトになったものと記録します。

    「注1」不正位のバッターが単独で1塁に触れるまでにアウトにされた場合の記録法と解し、例えば、不正位のバッターが他のランナーとともに併殺された場合などに、アピールがあれば正位のバッターがアウトを宣告されて、不正位のバッターの行為は取り消されるため、そのバッターのアウトの状況をそのまま正位のバッターに記録するわけにはいきません。従って、このような場合には、次によってキャッチャーに刺殺を与えます。
不正位のバッターがランナーとなって出塁した後アピールがあって、正位のバッターがアウトの宣告を受けた時は、キャッチャーに刺殺を与え、正位のバッターには打数1を記録します。従って、不正位のバッターがセーフとなった記録は抹消します。
数人のバッターが続けざまに打順を誤ったために打順が乱れた場合には、各プレイが行われたままを記録します。

    「注2」例えば、1番の打順に2番が打って三振、次に1番がセンターフライで2死、3番を抜かして4番、5番と続いてヒットを打った時の記録法は、1番の2死と2番の1死とアウトの順は前後するが、そのままそのバッターのところへ記録し、抜かれた3番をとばしたまま4番、5番と記録します。従って、3番の打数は1つ少なくなるのは当然です。

10・04 『打点』打点の記録------------------------------------------------------

  (a)バッターがヒット、犠牲バント、犠牲フライ、または内野のアウト及び野手選択によってランナーを得点させるか、あるいは満塁で、四死球、妨害(インターフェア)及び走塁妨害(オブストラクション)によってバッターがランナーとなったために、ランナーに本塁が与えられて得点が記録された場合には、バッターに打点を与えます。

(1)ランナー無しのとき、バッターがホームランを打てば、打点1を記録します。またランナーを置いてバッターがホームランを打てば、ホームランでランナーとともにあげた得点の数と等しい打点を記録します。

(2)無死または1死で、バッターの打球に対して失策があったとき3塁ランナーが得点した場合は、その失策がなくてもランナーは得点できたかどうかを確かめ、失策がなくても得点できたと認めればバッターに打点を与えます。

  (b)バッターがフォースダブルプレイまたはリバースダブルプレイとなったゴロを打ってランナーを本塁に迎え入れても、そのバッターには打点は与えられません。

  (c)バッターがフォースダブルプレイとなるようなゴロを打ち、第一アウトが成立した後、1塁(または1塁以外の塁)での第二アウトに対する送球を野手が捕らえ損じたために、その野手に失策が記録されたときにランナーが得点しても、そのバッターには打点は与えられません。

  (d)野手がボールを持ちすぎたり、あるいは塁へ無用な送球をするようなミスプレイの間にランナーが得点した場合に、記録員がバッターに打点を与えるかどうかは、次の基準を参酌して決定します。
すなわち、このようなミスプレイにもかかわらず、この間ランナーが走り続けて得点した場合には、バッターには打点を記録しますが、一旦止まったランナーがこのミスプレイを見た上で走り直して得点した場合には、野手選択による得点と記録して、バッターには打点は与えられません。

10・05 『安打』------------------------------------------------------------------

  (a)次の場合には安打が記録されます。

(1)フェアボールが野手に触れる前にフェア地域に落下するか、フェア地域の後方のフェンスに当たるか、あるいはフェア地域のフェンスを越えたためにバッターが安全に1塁(またはそれより先の塁)に生きた場合。

(2)フェアボールが強すぎるか、弱すぎきたため野手がその打球を処理しようとしたがその機会がなくて、バッターが安全に1塁に生きた場合。

    「付記」例えば、ショートが処理すればアウトにできたかもしれないと思われる打球に対して、サードが飛び出してデフレクトしたり、あるいは途中でカットして処理しようとしましたが、結局プレイができずに終わったような場合などには、安打と記録します。

    「注」デフレクトとは、野手が打球に触れて球速を弱めるか、あるいは打球の方向を変えたことを意味します。

(3)フェアボールが不自然にバウンドしたために野手の普通の守備では処理することがきないか、または野手に触れる前に投手板あるいは各塁(本塁を含む)に触れたために、野手の普通の守備では処理できなくなってバッターが安全に1塁に生きた場合。

(4)野手に触れないで外野のフェア地域に達したフェアボールによって、バッターが安全に1塁に生きることができ、しかもその打球は野手の普通の守備ではとうてい処理できなかったと記録員が判断した場合。

(5)野手に触れていないフェアボールがランナー、審判員の身体または着衣にフェア地域で触れた場合。

    「付記」ランナーがインフィールドフライに触れてアウトを宣告されたときには、安打は与えられません。

(6)打球を扱った野手が先行ランナーをアウトにしようと試みましたが成功せず、しかもその打球に対して普通に守備しても1塁でバッターランナーをアウトにできなかったと記録員が判断した場合。

    「付記」本条各項の適用に当たって疑義のあるときは、常にバッターに有利な判定を与えます。
打球に対して非常な好守備を行いましたが続くプレイが十分でなくアウトをとることができなかった場合などには、安打を記録するのが安全な方法となります。

  (b)次の場合には、安打と記録しない、

(1)バッターの打球で、ランナーが封殺(フォースアウト)されるか、または野手の失策によってフォースアウトを免れたような場合。

(2)バッターが明らかに安打と思われるボールを打ったにもかかわらず、進塁を義務付けられたランナー(バッターランナーがランナーとなったため)が、次塁の触塁を誤ってアピールによってアウトに(フォースアウト)になったときは、そのバッターには安打を与えず、打数を記録します。

(3)打球を扱ったピッチャー、キャッチャーまたは内野手が、次塁を奪おうとするか元の塁へ帰ろうとする先行ランナーをアウトにした場合、あるいは普通の守備でならアウトにできたにもかかわらず失策のためアウトにできなかった場合には、バッターに安打を与えず打数1を記録します。

    「注1」ランナーがオーバースライドなどのために、一旦触れた塁を離れてアウトになったときには、バッターはランナーを進めることができたものとみなして、バッターに安打を記録します。

    「注2」本項でいう内野手とは、内野手が普通の守備範囲内で守備した場合だけを指し、内野手がその守備範囲を越えて外野で守備した場合には、内野手とはみなされません。例えば、ランナー2塁のとき、バッターがショートとレフトとの中間に小飛球を打ち上げました。2塁ランナーは捕球されるのを懸念して離塁が少なく、落球を見て3塁へ走りましたが、ショートからの送球で3塁でアウトになったような場合には、本項を適用しないでバッターに安打を記録します。

(4)バッターが1塁でアウトになるだろうと記録員が判断したとき、打球を扱った野手が先行ランナーをアウトにしようとして行った送球または触球(タッグ)行為などが不成功に終わったとき。

    「付記」打球を扱った野手が、直ちにバッターランナーに向かわないで、わずかに他のランナーをうかがったり、または他の塁へ送球するふりをした(実際には送球せず)ために送球が遅れて、バッターを1塁に生かした場合などには、本項を適用しないでバッターに安打を記録します。

(5)打球を処理しようとする野手を妨害したために、ランナーがアウトを宣告された場合。ただし、ランナーが守備妨害によってアウトになった場合でも、記録員がその打球を安打と判断した場合には、バッターには安打の記録を与えます。

10・06 『単打・長打の決定』----------------------------------------------------

  安打を単打と記録するか、2塁打、3塁打または本塁打と記録するかは、次によって決定します。(失策またはアウトをともなった場合を除きます)

  (a)次の(b)(c)の場合を除いて、バッターが1塁で止まれば単打、2塁で止まれば2塁打、3塁で止まれば3塁打、本塁に触れて得点すれば本塁打と記録します。

  (b)塁にランナーを置いて、バッターの打った安打を扱った野手が先行ランナーをアウトにしようと企てている間に、バッターが数個の塁を奪った場合には、記録員はバッターが自らの打撃だけで得ることができた塁数ならびに野手選択によって進塁した塁数を参酌して、単打、2塁打、3塁打または本塁打を決定します。

    「付記」先行ランナーが本塁でアウトになるか、失策のためにそのアウトを免れた場合は、バッターが3塁を得ていても3塁打とは記録しません。1塁ランナーが3塁へ進もうとしてその塁でアウトになるか、または失策のためにそのアウトを免れた場合には、バッターが2塁を得ていても2塁打とは記録しません。しかし、先行ランナーがアウトにされる機会がなかったときは、先行ランナーが進んだ塁数に関係なく、そのバッターの塁打数を決定します。すなわち、先行ランナーが1個の塁しか進めなかったり、あるいは1個も進めなかったときでも、バッターには2塁打と記録される場合もあり、また先行ランナーが2個の塁を得てもバッターには単打しか記録されない場合もあります。

    「例」ランナー1塁のときバッターがライト前に安打、ライトは3塁に送球したがランナーは3塁に生き、バッターは2塁を得ました。この場合、単打と記録します。
ランナー2塁、バッターがフェア飛球を安打を打ちました。ランナーは捕球を懸念してリードが少なく、3塁を得たにすぎませんでした。この間バッターは2進しました。この場合、2塁打と記録します。
ランナー3塁、バッターの打球は高いフェア飛球となります。一度リードをとったランナーは、球を捕らえられるとみて帰塁しました。ところが球は捕らえられず安打となりましたが、ランナーは得点できずバッターはこの間に2塁を得ました。この場合、2塁打と記録。

  (c)長打を打ったバッターが2塁または3塁を得ようとしてスライディングを試みたときには、進んだ最後の塁を確保してはじめて、2塁打または3塁打と記録します。バッターがオーバースライドして塁に戻る前にタッグアウトになった場合には、バッターが安全に確保した塁と同数の塁打を与えます。すなわち、バッターが2塁をオーバースライドしてタッグアウトになれば単打を与え、3塁をオーバースライドしてタッグアウトになれば2塁打と記録します。

    「付記」バッターが2塁あるいは3塁をオーバーランしてその塁に戻ろうとしてタッグアウトになった場合には、バッターが最後に触れた塁によってその塁打を決定します。バッターが2塁を踏んで通過し、引き返そうとしてタッグアウトになったときには2塁打が与えられ、バッターが3塁を踏んで通過し、引き返そうとしてタッグアウトになったときには3塁打が与えられます。

  (d)バッターが安打を打ったが触塁に失敗してアウトになった場合は、安全に得た最後の塁によって単打、2塁打、3塁打を決定します。すなわち、バッターが2塁を踏まないでアウトになったときには単打、3塁を踏まないでアウトになった時には2塁打、本塁を踏まないでアウトになった時には3塁打をそれぞれ記録します。1塁を踏まないでアウトになった時には、打数1を記録するだけで安打を記録しません。

    「注」本項は、安打を打ったバッターが触塁に失敗してアウトになった場合だけでなく、前位のランナーに先んじてアウトになった場合にも適用されます。

  (e)バッターは、7・05または7・06(a)の規定に基づいて、2個または3個の塁、あるいは本塁が与えられた場合には、バッターが進んだ塁によってそれぞれ2塁打、3塁打、本塁打と記録します。

『サヨナラ安打の塁打決定』-----------------------------------------------------

  (f)10・05(a)の場合を除いて、最終回に安打を打って勝ち越し点をあげた場合、バッターには勝ち越し点をあげたランナーがその安打で進んだ塁を同じ数だけの塁打しか記録されません。しかもその数だけの塁を触れることが必要となります。

    「付記」6・09及び7・05中の諸規定によって、バッターに数個の安全進塁権が認められて、長打が与えられた時にも、本項は適用されます。

    「注」バッターは正規に前記と同数の塁に触れることが必要となります。また、例えば最終回ランナー2塁のときバッターがバウンドしてスタンドへ入るサヨナラ安打を打った場合、バッターが2塁打を得るためには、2塁まで正規に進むことを必要とします。
  しかし、ランナー3塁のときバッターが前記の安打を打って2塁に進んでも、単打の記録しか与えられません。
フェンス越えのホームランを打って試合を決した場合は、バッター及びランナーがあげた得点の全部を記録します。

  (g)最終回、バッターがフェンス越えのホームランを打って試合を決した場合は、バッター及びランナーがあげた得点の全部を記録します。

10・07 『盗塁』------------------------------------------------------------------

  ランナーがヒット、刺殺、失策、封殺、野手選択、捕逸、暴投、ボークによらないで、1個の塁を進んだときには、そのランナーに盗塁が記録されます。

  (a)ランナーがピッチャーの投球に先立って、次塁に向かってスタートを起こしていたときは、たとえその投球が暴投または捕逸となっても、暴投または捕逸と記録しないで盗塁を記録します。

    「付記」盗塁を企てたランナーが暴投、捕逸のために余分の塁を進むか、他のランナーが盗塁行為によらないで進塁した場合には、盗塁を企てたランナーに盗塁を記録するとともに、暴投または捕逸もあわせて記録します。ただし、本塁を得たランナーの進塁に対して暴投または捕逸と記録しても、そのランナーとともに重盗を企てた他のランナーがその投球前にスタートを起こしておれば、そのランナーに盗塁を記録することはもちろんです。

    「注1」次の場合、暴投または捕逸があってもランナーが投球に先立って盗塁を企てていれば、そのランナーに盗塁が記録されます。

@バッターへのフォアボール目のとき、バッターのフォアボールによって次塁が与えられなかったランナーが、次塁に進むかあるいはそれ以上に進塁した場合。

Aバッターの三振目のとき、バッターまたはランナーの進塁に対して、暴投または捕逸が記録された場合。ただし、2死後ランナー1塁、1・2塁、1・2・3塁のときの各ランナーの進塁、及びランナー1・3塁のときの1塁ランナーの進塁に対しては、盗塁は記録されません。

    「注2」バッターがキャッチャーまたはその他の野手に妨害されたときに、ランナーが盗塁を企てていたので、7・04(d)が適用されて次塁への進塁を許された場合、そのランナーには盗塁を記録します。

  (b)ランナーが盗塁を企てたとき、ピッチャーの投球を受けたキャッチャーが盗塁を防ごうとして悪送球しても、盗塁だけを記録してキャッチャーには失策を記録しません。ただし、盗塁を企てたランナーがその悪送球を利してさらに目的の塁以上に進むか、あるいは、その悪送球に乗じて他のランナーが1個以上の塁を得た場合には、盗塁を企てたランナーに盗塁を記録するとともに、そのキャッチャーにも失策を記録します。

  (c)盗塁を企てるか塁を追い出されたランナーが挟撃されて、失策を記録されない守備側の不手際からアウトを免れて次塁に進んだ場合には、そのランナーにも盗塁を記録します。そのプレイ中、他のランナーも進塁した場合には、そのランナーに盗塁が記録されます。
また、盗塁を企てたランナーが挟撃され、失策を記録されない守備側の不手際からアウトを免れて、元の塁に帰ったプレイの間に、他のランナーが進塁した場合、進塁したそのランナーには盗塁を記録します。

  (d)重盗、三重盗に際して、あるランナーが奪おうとした塁に達する前か、あるいは塁に触れた後オーバースライドして、野手の送球によってアウトにされたときは、どのランナーにも盗塁は記録されません。

    「注」現実にアウトになった場合だけでなく、当然アウトになるはずのランナーが失策によってアウトを免れたと記録員が判断した場合も同様、どのランナーにも盗塁は記録されません。

  (e)盗塁を企てたランナーが奪おうとした塁をオーバースライドした後、タッグアウトにされた場合には、その塁に戻ろうとしたか、あるいはさらに次の塁を奪おうとしたかに関係なく、すべてそのランナーには盗塁を記録しません。

  (f)野手が好送球を明らかに落としたため、盗塁を企てたランナーがアウトを免れたと記録員が判断した場合には、送球を落とした野手に失策を、送球した野手に捕殺を記録し、ランナーには盗塁を記録しないで盗塁刺を記録します。

  (g)ランナーが盗塁を企てた場合、これに対して守備側チームがなんらかの守備行為を示さず、無関心であるときは、そのランナーには盗塁を記録しないで、野手選択による進塁と記録します。

    「原注」守備側が無関心だったかどうかを判断するに当たって、次のような状況を全体的に考慮しなければなりません。− イニング、スコア、守備側チームがランナーを塁に留めようとしていたかどうか、ピッチャーがランナーに対しピックオフプレイを試みたかどうか、盗塁の企てに対して通常は塁に入るべき野手が塁に入る動きをしたかどうか、守備側チームがランナーの進塁にこだわらない正当な戦術的動機があったかどうか、守備側チームがランナーに盗塁が記録されるのを強く阻もうとしたかどうか。
例えば、ランナー1・3塁で、1塁ランナーが2塁を奪おうとした場合、もし、守備側に正当な戦術的動機があった−すなわち、2塁への送球の間に3塁ランナーが本塁へ突入するのを防ぐため、1塁ランナーの進塁にはこだわらなかった − と記録員が判断すれば、通常は盗塁を与えるべきです。また、たとえば、盗塁を記録されることによって、守備側チームのプレーヤーのリーグ盗塁記録、通常盗塁記録、リーグ盗塁王タイトルが危うくなる場合には、守備側チームは盗塁が記録されるのを強く阻もうとしていると判断して構いません。

    「注」例えば、ランナー1・3塁のとき、1塁ランナーが2塁を奪おうとした場合、キャッチャーが3塁ランナーの本塁への突入を恐れ、送球しなかったときなどには、たとえ守備行為がなくても本項を適用しないで、盗塁を記録します。

『盗塁刺』-----------------------------------------------------------------------

  (h)次に該当するランナーが、アウトになるか失策によってアウトを免れたと記録員が判断した場合には、そのランナーに盗塁刺を記録します。
すなわち、

(1)盗塁を企てたランナー

(2)塁を追い出されたために次塁へ進もうとしたランナー
   (もとの塁に戻ろうとした後に次塁へ進もうとしたランナーも含みます)

(3)盗塁を企ててオーバースライドしたランナー

             がそれとなります。

      「付記」キャッチャーが投球をそらしたのを見て走り出したランナーが、アウトになるか失策によってアウトを免れたときは、そのランナーに盗塁刺を記録しません。
ランナーがオブストラクションによって1個の塁を与えられた場合、そのランナーに盗塁刺を記録しません。

      「注1」本項は、前記のランナーが走塁を始めたとき、次塁にランナーがいなかった場合、またはランナーがいてもそのランナーも盗塁を企てていた場合だけに適用されます。

      「注2」塁を追い出されたランナーが、もとの塁に戻ろうとしてアウトになるか、失策によってアウトを免れた場合には、そのランナーに盗塁刺を記録しない。

10・08 『犠牲バント・犠牲フライ』-----------------------------------------------

  (a)無死または1死で、バッターのバントで1人または数人のランナーが進塁し、バッターは1塁でアウトになるか、または失策がなければ1塁でアウトになったと思われる場合は、犠牲バントを記録します。

    「原注」バッターがランナーを進めるためにバッター自身が1塁に生きる機会を犠牲にしたかどうかを決定するに当たって疑義のあるときには、常にバッターに有利に扱います。記録員は、その打席の状況全体 − イニング、アウトカウント、スコア − を考慮に入れなければなりません。

  (b)無視または1死で、バントを扱った野手が、次塁でランナーをアウトにしようと試みて、無失策にもかかわらずそのランナーを生かしたときは、次の[例外]の場合を除いて犠牲バントを記録します。

    [例外]失策のない守備をもってしても、とうていバッターを1塁でアウトにすることは不可能であると記録員が認めたとき、バントの打球を扱った野手が先行ランナーをアウト(タッグアウト・フォースアウトの区別なく)にしようとして不成功に終わった場合には、バッターには単打を記録して、犠牲バントとは記録しません。

    「注」バントを扱った野手が直ちにバッターランナーに向かわないで、わずかに他のランナーをうかがったり、または他の塁へ送球するふりをした(実際には送球せず)ために送球が遅れて、バッターを1塁に生かした場合には、バッターに単打を記録して犠牲バントとは記録しません。

  (c)バッターのバントの打球で次塁へ進もうとするランナーのうち1人でもアウト(フォースアウト、タッグアウトの区別なく)にされたときには、バッターに打数を記録しますだけで、犠牲バントとは記録しません。

    「注1」例えば、バントで2進した1塁ランナーが2塁をオーバーランまたはオーバースライドして野手にタッグされてアウトになった場合には、バッターがランナーを安全に次塁に送っているにもかかわらず、ランナー自身の失敗でアウトになったもので、バッターはその責任を果たしているから犠牲バントを記録します。

    「注2」ランナーがアウトになった場合だけでなく、当然アウトになるはずのときに、野手が悪送球、落球、ファンブルなどのミスプレイによってランナーを生かした場合も同様、犠牲バントとは記録しないで、その野手に失策を記録します。しかし、このようなミスプレイがあった場合には、そのミスプレイがなくてもランナーが進塁することができたかどうかを判断して、ミスプレイがなくても進塁することができたと判断した場合には犠牲バントを記録し、また、このミスプレイでそのランナーが余分の塁を得た場合には、失策もあわせて記録しなければなりません。

  (d)バッターがバントをしたとき、1人または数人のランナーを進めるためでなく、ヒットを得るためであったことが明らかであったと記録員が判断したときには、バッターには犠牲バントを記録しないで、打数を記録します。

  (e)犠牲フライの記録。
無死または1死でバッターが飛球またはライナーを打って、外野手または外野の方まで廻り込んだ内野手が、

(1)捕球した後、ランナーが得点した場合。

(2)捕球し損じたときにランナーが得点した場合で、仮にその打球が捕らえられていても捕球後ランナーは得点できたと記録員が判断した場合。

          には、犠牲フライを記録します。

    「付記」捕球されなかったのでバッターがランナーとなったために、野手が他のランナーをフォースアウトにした場合も、本項(2)にあたるときは、犠牲フライを記録します。

    「注1」ファウル飛球の場合も、(1)にあたるときには、犠牲フライと記録します。

    「注2」例えば、1死ランナー1・3塁で、バッターがライトフライを打ち上げたので、2ランナーはともに自己の塁にタッグアップしていたとき、ライトはこのフライを捕球し損じました。3塁ランナーはやすやすと得点しましたが、ライトは直ちに2塁へ送球して、1塁ランナーをフォースアウトにしました。この場合、3塁ランナーがライトの落球または2塁でのフォースアウトを利して(フライアウトを利したのではありません)得点したと記録員が判断した場合には、バッターに犠牲フライを記録しません。これに反して、3塁ランナーはたとえこのフライが捕らえられても、捕球後得点できた(フォースアウトまたは落球を利したのではない)と記録員が判断した場合には、バッターには犠牲フライを記録します。

10・09 『プットアウト(刺殺)』刺殺は、次の場合に記録されます。---------------

  野手が

(1)フェアまたはファウルの飛球、ライナーを捕らえてバッターをアウトにした場合。

(2)送球を受けてバッターまたはランナーをアウトにした場合。

(3)正規に占有していた塁を離れているランナーにタッグしてアウトにした場合。

  (a)次の場合には規則による刺殺(現実に刺殺者がいない場合に、特に定めた刺殺者を指します。)をキャッチャーに与えます。

(1)バッターが反則打球によって、アウトの宣告を受けたとき。

(2)バッターが2ストライク後に試みたバントの打球を、野手がフライとして捕らえないでファウルボールとなったため、6・05(d)によってアウトの宣告を受けたとき。(ファウルバントが飛球として野手に捕らえられた場合については、10・16(a)(4)の「付記」参照)

(3)バッターが自らの打球に触れてアウトを宣告されたとき。

    「注」本塁付近で触れた場合に本項を適用し、1塁付近で触れた場合は1塁手に刺殺を与えます。

(4)バッターがキャッチャーを妨害(インターフェア)して、アウトを宣告されたとき。

(5)バッターが打撃順を誤って、アウトを宣告されたとき。(10・03d参照)

(6)4・09(b)ペナルティの適用を受けて、バッターがアウトになった場合。

(7)4・09(b)ペナルティの適用を受けて、3塁ランナーがアウトになった場合。

    「注」上記のほかに、次の場合もキャッチャーに刺殺を与えます。

@フェアの打球にバットが再び当たったために、バッターが6・05(h)の適用を受けてアウトを宣告されたとき。

Aフェア飛球またはファウル飛球に対するキャッチャーのプレイを、バッターまたは攻撃側プレーヤーが妨害してアウトを宣告されたとき。

B無死または1死で、ランナーが1塁にあるときバッターが三振のアウトを宣告され、キャッチャーがこれを捕らえなかった場合。

C2ストライク後、空振りしたボールがバッターの身体に触れるか、空振りした後に振り戻したバットが投球またはキャッチャーに触れて、バッターが三振のアウトを宣告されたとき。

D飛球を捕らえようとしているキャッチャーが、観衆の妨害行為のために捕球できなかったが、その理由でバッターがアウトを宣告されたとき。

Eバッターが1方から他方のバッタースボックスに移ったために、アウトを宣告されたとき。

F無死または1死で、3塁ランナーに対する本塁におけるキャッチャーのプレイをバッターが妨害したために、ランナーに対してアウトが宣告されたとき。

  (b)次の場合は、それぞれ規則による刺殺を記録します。(通常捕殺は記録しませんが、特殊の場合には捕殺も記録します。)

(1)バッターがインフィールドフライの宣告でアウトになったが、誰もこれを捕らえなかった場合は、記録員がその打球を捕らえたであろうと判断した野手に刺殺を与えます。

(2)ランナーがフェアボール(インフィールドフライを含む)に触れて、アウトを宣告された場合は、その打球の最も近くにいた野手に刺殺を与えます。

(3)ランナーが野手のタッグを避けて、ライン外を走ったのでアウト(ラインアウト)の宣告を受けた場合は、ランナーが避けたその野手に刺殺を与えます。

(4)後位のランナーが前位のランナーに先んじて、アウトの宣告を受けた場合は、ランナーが先んじた地点に最も近い野手に刺殺を与えます。

    「注」後位のランナーが前位のランナーに先んじてアウトになったとき、現実にプレイが行われていればこれに関与した野手に刺殺と捕殺を与えます。現実にプレイが行われなかったときでも、記録員が刺殺と捕殺とを与えることができると推定すれば、それらの野手に刺殺と捕殺とを与えます。捕殺を与えることができないと記録員が判断したときは、刺殺だけを与えます。

(5)ランナーが逆走してアウトの宣告を受けた場合(7・08i)は、逆送した塁をカバーした野手に刺殺を与えます。

(6)ランナーが野手を妨害してアウトを宣告された場合は、妨害された野手に刺殺を与えます。ただし、野手が送球しようとしているときに妨害されれば、その送球を受けようとしていた野手に刺殺を与え、送球を妨げられた野手には捕殺を与えます。

(7)6・05(m)により前位のランナーの妨害行為に基づいて、バッターランナーがアウトの宣告を受けた場合は、1塁手に刺殺を与えます。

  前項及び本項によって、送球を妨げられた野手には捕殺を記録しますが、一つのプレイ中に同一野手が数回送球を扱った場合、すなわち挟撃に類するプレイ中に、送球を扱った野手が次の送球行為を妨げられたようなときには、ただ1個の捕殺を記録するだけとなります。(10・10参照)

10・10 『補殺(アシスト)』-------------------------------------------------------

  捕殺(アシスト)は、あるプレイでアウトが成立した場合、または失策がなければアウトにできたと思われる場合に、そのアウトが成立するまでに、またはその失策が生じるまでに送球したり、打球あるいは送球をデフレクトして送球を扱った各野手に与えます。ただし、そのプレイでアウトが成立していなければデフレクトした野手に失策が記録されたであろうと記録員が判断した場合は、この限りではありません。ただし、挟撃のときのように一プレイ中に同一プレーヤーが数回送球を扱っていても、与えられる捕殺はただ1個に限られます。

    「付記」”デフレクト”とは、野手がボールに触れて球速を弱めるか、あるいはボールの方向を変えたことを意味するものであるため、ただ単にボールに触れたということだけでは、そのプレイを援助したものとみなされません。従って、捕殺は与えられません。

  (a)ランナーがインターフェアまたはラインアウトになったプレイ中、送球したりボールをデフレクトした各野手には、捕殺が与えられます。

  (b)三振が記録された場合には、ピッチャーに捕殺は与えられません。ただし、キャッチャーが捕らえなかった第三ストライクの投球をピッチャーが守備して塁に送球し、バッターまたはランナーをアウトにした場合には、ピッチャーに捕殺が与えられます。

    「注」本項後段の場合で、ピッチャーの送球が悪送球となってバッターまたはランナーを生かしたとき、送球がよければアウトにできたと記録員が判断すれば、そのピッチャーに失策を記録します。

  (c)次のような正規の投球に基づくプレイの場合には、ピッチャーには捕殺は与えられません。
すなわち、投球を受けたキャッチャーが野手に送球して、離塁しているかまたは盗塁を企てたランナーをアウトにしたり、あるいは本盗を試みたランナーをタッグアウトにした場合がそれとなります。

    「注」ピッチャーが投手板を外して送球したときは、それが本盗を試みたランナーをキャッチャーがタッグアウトにした場合でも、ピッチャーには捕殺が与えられます。

  (d)野手の悪送球を利してランナーが次塁を奪おうと試み、続くプレイでアウトにされても悪送球した野手には捕殺は与えられません。

  あるプレイ中に失策と記録されるかどうかに関係なく、ミスプレイがありそれに続いてさらにプレイが行われても、そのミスプレイ後のプレイは新たなプレイとみなすべきで、ミスプレイをした野手は、改めて新たなプレイに携わらない限り、捕殺の記録を得ることはできません。

10・11 『ダブルプレー・トリプルプレー』------------------------------------------

  ボールがピッチャーの手を離れてからボールデッドとなるまでか、あるいは、ボールがピッチャーの手に戻ってピッチャーが次の投球姿勢に移るまでの間に、途中に失策またはミスプレイ(失策と記録されません)がなく、2人または3人のプレーヤーをアウトにした場合、このプレイ中に刺殺または捕殺を記録した各野手には、ダブルプレイまたはトリプルプレイに関与した旨が記録されます。

    「付記」ボールがピッチャーの手に戻った後であっても、次の投球姿勢に移るまでに、アピールプレイによって先のアウトに引き続いてアウトが成立した場合も同様、ダブルプレイまたはトリプルプレイが成立したものとみなします。

    「注1」定められた期間内に2つのアウトがあっても、双方のアウトに関連性がないときには、ダブルプレイとはしません。つまり、第一プレイの刺殺者が第二プレイの最初の捕殺者とならない限り、ダブルプレイとはなりません。トリプルプレイの場合も同様となります。

    「注2」例えば、ランナー1塁のときバッターが1塁にゴロを打ち、打球を捕った1塁手は遊撃手に送球しました。これを受けた遊撃手は2塁に触れて1塁ランナーをフォースアウトにし、さらに1塁手に転送してバッターも1塁でアウトにしました。このダブルプレイにおいて、1塁手と遊撃手とは、それぞれ捕殺と刺殺とを1個ずつ記録していますが、ダブルプレイに関与した数に関しては、各1個を与えるに過ぎません。

10・12 『失策(エラー)』---------------------------------------------------------

  バッターの打撃の時間を延ばしたり、アウトになるはずのランナー(バッターランナーを含む)を生かしたり、ランナーに1個以上の進塁を許すようなミスプレイ(例えば、ファンブル・落球・悪送球)をした野手に失策(エラー)を記録します。

    「付記1」はっきりとしたミスプレイをともなわない緩慢な守備動作は、失策とは記録しません。

    「付記2」次のような場合には、記録員が失策を記録しますに当たって野手がボールに触れたか否かを判断の規準とする必要はありません。例えば、平凡なゴロが野手に触れないでその股間を通り抜けたり、平凡なフライが野手に触れないで地上に落ちたようなときには、野手が普通の守備行為をすれば捕ることができたと記録員が判断すれば、その野手に失策を記録します。

    「付記3」頭脳的誤り、または判断の誤りは失策と記録しません。ただし、本規則で特に規定された場合を除きます。

  (a)野手がファウル飛球を落として、バッターの打撃の時間を延ばした場合は、その野手に失策を記録します。その後、バッターが1塁を得たかどうかには関係しません。

    「注」野手が普通の守備行為でなら捕らえることができたと記録員が判断したときだけ、失策を記録します。(10・12(e)参照)

  (b)野手がゴロを捕るか送球を受けて、1塁またはバッターランナーにタッグすれば十分アウトにできたにもかかわらず、タッグし損じたためにバッターランナーを生かした場合には、その野手に失策を記録します。

  (c)フォースプレイにおいて、野手がゴロを捕るか送球を受けて、塁またはランナーにタッグすれば十分アウトにできたにもかかわらず、タッグし損じたためにランナーを生かした場合には、その野手に失策を記録します。

    「注」上記のフォースプレイによるアウトの場合だけに限らず、タッグアウトの場合でも野手がランナーにタッグすれば十分アウトにできたにもかかわらず、タッグし損じたためにランナーを生かしたときには、その野手に失策を記録します。

  (d)

(1)送球がよければランナーをアウトにできたと記録員が判断したときに、野手が空く送球したためにランナーを生かした場合には、その野手に失策を記録します。ただし、ランナーが盗塁を企てたとき、盗塁を防ごうとした野手が悪送球をしても、本項の失策は記録されません。

(2)野手がランナーの進塁を防ごうとして悪送球をした場合に、そのランナーまたは他のランナーが、その送球とは関係なく進塁できたと思われる塁よりも余分に進塁したときには、その野手に失策を記録します。

(3)野手の送球が不自然なバウンドをしたり、各塁・投手板・ランナー・野手あるいは審判員に触れて変転したために、ランナーに進塁を許した場合には、このような送球をした野手に失策を記録します。

      「付記」この規則は、正確に送球した野手にとっては酷にすぎるように見えるが、ランナーの進んだ各塁については、その原因を明らかにしなければなりません。

      「注」夜間照明のライトまたは太陽の光線が、プレーヤーの目を射て捕球が妨げられた場合にも、上記と同様送球した野手に失策を記録します。

(4)上述の場合、悪送球によって進塁したランナーの数及び塁数には関係なく、常にただ1個の失策を記録します。

  (e)時機を得たしかも正確な送球を野手が止め損なうか、または止めようとしなかったために、ランナーの進塁を許した場合には、その野手に失策を記録し、送球した野手には失策を記録しません。もしそのボールが2塁に送られたときには、記録員は2塁手または遊撃手のうちのどちらかがその送球を止めるはずであったかを判断して、その野手に失策を記録します。

      「付記」野手が送球を止め損なうか、止めようとしなかったために、ランナーの進塁を許したがその送球が時機を失したものと記録員が判断した場合には、このような送球をした野手に失策を記録します。

  (f)審判員がバッターまたはランナーに妨害若しくはオブストラクションで進塁を許したときには、このような妨害行為を行った野手に失策を記録します。この場合、進塁を許されたランナーの数及び塁数には関係なく、常にただ1個の失策を記録します。

      「付記」審判員がオブストラクションによって、バッターまたはランナーに与えた塁と、プレイによってバッターまたはランナーが進むことができたと思われる塁とが一致したと記録員が判断したときには、オブストラクションをした野手には失策を記録しません。

      「注」例えば、バッターが3塁打と思われるヒットを打って1塁を経て2塁に進むとき、1塁手に走塁を妨げられ、審判員がバッターに3塁を与えた場合などには、バッターに3塁打を記録し1塁手には失策を記録しません。

  1塁ランナーが1・2塁間でランダウンされたとき、2塁手がオブストラクションをしたために審判員がそのランナーに2塁を与えた場合などには、その2塁手に失策を記録します。

  次の場合には、失策を記録しません。

  (a)ランナーが盗塁を企てたとき、ピッチャーの投球を受けたキャッチャーが盗塁を防ごうとして悪送球しても、そのキャッチャーには失策を記録しません。ただし、盗塁を企てたランナーがその悪送球を利して、さらに目的の塁以上に進むか、あるいはその悪送球に乗じて他のランナーが1個以上進塁したと記録員が判断した場合には、そのキャッチャーに失策を記録します。

  (b)野手が普通に守備して、しかも好球を送ってもランナーをアウトにすることはできなかったと記録員が判断した場合には、野手が悪送球してもその野手には失策を記録しません。ただし、その悪送球によってそのランナーまたは他のいずれかのランナーが、送球が良くても進塁できたと思われる塁以上に進塁したときには、その野手には失策を記録します。

      「注」野手が難球に対して非常に好守備をしたが、体勢が崩れたために悪送球をした場合には、送球がよければバッターまたはランナーをアウトにできたかもしれないと思われるときでも、その野手には失策を記録しません。ただし、本項後段のような状態になったときには失策を記録します。

  (c)野手が併殺または三重殺を企てた場合、その最後のアウトをとろうとした送球が悪球となったときは、このような悪送球をした野手には失策を記録しません。ただし、その悪送球のために、いずれかのランナーが余分に塁に進んだときには、このような悪送球をした野手に失策を記録します。

    付記」併殺または三重殺のとき、最後のアウトに対する好送球を野手が落としたときには、その野手には失策を記録し、好送球をした野手には捕殺を与えます。

  (d)野手がゴロをファンブルするか、飛球・ライナー・送球を落とした後、直ちにボールを拾ってどの塁でもランナーを封殺した場合には、その野手には失策を記録しません。

      「注1」本項は、アウトが成立した場合だけでなく、塁に入った野手が送球を捕え損じて封殺し損ねた場合にも適用します。この際は送球を捕え損じた野手に失策を記録します。

      「注2」送球を受けた野手が塁またはランナーにタッグすれば十分アウトにできたにも関わらず、タッグし損じたためにランナーを生かしましたが、直ちに他の塁に送球してランナー(バッターランナーを含む)を封殺した場合にも本項を適用します。

  (e)無死または1死のとき、3塁ランナーがファウル飛球の捕球を利して得点するのを防ごうとの意図で、野手がそのファウル飛球を捕えなかったと記録員が判断した場合には、その野手には失策を記録しません。

  (f)ピッチャー及びキャッチャーは、他の野手に比べてボールを扱う機会が非常に多いので、投球に関連するミスプレイは”暴投(ワイルドピッチ)”または”捕逸”(パスボール)と呼んで、その記録上の処理については10・13に明示します。従って、このような暴投及び捕逸は失策と記録しません。

(1)バッターが四死球で1塁を許されるか、暴投または捕逸によって1塁に生きた場合には、ピッチャーまたはキャッチャーには失策を記録しません。

  (@)第三ストライクが暴投になり、バッターが1塁に生きた場合は、三振と暴投とを記録します。

  (A)第三ストライクをキャッチャーが逸したためにバッターが1塁に生きた場合は、三振と捕逸とを記録します。

      「注」第三ストライクを捕え損じたキャッチャーが、直ちに投球を拾いなおして1塁に送ったが、悪送球となってバッターランナーを生かした場合、送球がよければアウトにできたと記録員が判断すれば、暴投または捕逸を記録しないで、キャッチャーに失策を記録します。

    ただし、キャッチャーの悪送球とは関係なく、バッターランナーが1塁に生きたと記録員が判断すれば、キャッチャーには失策を記録しないで、暴投または捕逸を記録します。もっとも、この悪送球によってバッターランナーが2塁以上に進むか、他のランナーが送球が良くても進塁できたと思われる塁以上に進んだ場合には、暴投または捕逸を記録するとともに悪送球をしたキャッチャーに失策を記録します。

(2)ランナーが捕逸、暴投またはボークによって進塁した場合には、ピッチャーまたはキャッチャーには失策を記録しません。

  (@)バッターに対するフォアボール目が暴投または捕逸となったために、バッターまたはランナーが進塁して、次のどれかに該当した場合には、フォアボールとともに暴投または捕逸を記録します。

        @バッターが一挙に2塁に進んだ場合。

        Aランナーがバッターの四球によって進塁を許された塁以上に進んだ場合。

        Bバッターの四球によって進塁を許されなかったランナーが、次塁に進むか、あるいはそれ以上の塁に進んだ場合。

  (A)第三ストライクの投球を捕らえ損じたキャッチャーが、直ちにボールを拾い直して1塁に送るか、またはタッグしてバッターランナーをアウトにする間に、他のランナーが進塁した場合には、そのランナーの進塁を暴投または捕逸による進塁とは記録しないで、アウトになったプレイに基づく進塁と記録します。従って、バッターには三振を、各野手にはそのプレイに応じて刺殺、捕殺を記録します。

      「注」上記の場合、キャッチャーがバッターランナーをアウトにする代わりに、他のいずれかのランナーをアウトにしたときも同様に扱います。ただし、無死または1死で1塁にランナーがいたので、バッターが規則によってアウトになったとき、ランナーが暴投または捕逸で進塁した場合には、ランナーには暴投または捕逸による進塁と記録します。

10・13 『暴投・捕逸』暴投と捕逸の記録-----------------------------------------

  (a)ピッチャーの正規の投球が高すぎるか、横にそれるか、低すぎたためにキャッチャーが普通の守備行為では止めることも処理することもできず、そのためにランナーを進塁させた場合には、暴投が記録されます。

    (1)ピッチャーの正規の投球が、本塁に達するまでに地面に当たり、キャッチャーが処理できずそのためにランナーを進塁させた場合には、暴投が記録されます。

  (b)普通の守備でなら保持することができたと思われるピッチャーの正規の投球を、キャッチャーが保持または処理しないで、ランナーを進塁させたときには、キャッチャーに捕逸が記録されます。

10・14 『四球・故意四球』四球と故意四球の記録-------------------------------

  (a)ストライクゾーンの外に4個の投球が投げられて、バッターが球審から1塁を与えられたときには、四球が記録される。しかし、4球目の投球がバッターに触れたときは、死球が記録されます。(1個の四球に対して2人のピッチャーが関与した場合については、10・16(h)に規定があります。)。10・15(b)に規定しているように、1つの四球に2人以上のバッターが関与したときは、最後のバッターに四球の記録が与えられます。

  (b)故意四球は、投球する前から立ち上がっているキャッチャーに4球目にあたるボールを、ピッチャーが意識して投げた場合に、記録されます。

    (1)四球を与えられたバッターが1塁に進まなかったためにアウトを宣告された場合には、四球を取り消して打数を記録します。(10・09aの6、7参照)

10・15 『三振』三振の記録------------------------------------------------------

  (a)次の場合には、三振が記録されます。

(1)キャッチャーが第三ストライクを捕らえたので、バッターがアウトになった場合。

(2)無死または1死でランナーが1塁にいないときに、第三ストライクが宣告されて、バッターがアウトになった場合。

(3)キャッチャーが第3ストライクを捕らえなかったので、バッターがランナーとなった場合。

(4)2ストライク後、バッターがバントを企ててファウルボールとなった場合。

      「付記」そのバントがファウル飛球として野手に捕らえられた場合には、三振とは記録せず、そのファウル飛球を捕らえた野手に刺殺を記録します。

  (b)バッターが2ストライク後退いて、代わったバッターが三振に終わったときには、最初のバッターに三振と打数とを記録し、代わって出場したバッターが三振以外で打撃を完了した(四球を含む)場合には、すべてその代わって出場したバッターの行為として扱います。

    「注」1打席に3人のバッターが代わって出場し、3人目のバッターが三振に終わったときには、2ストライクが宣告されたときに打撃についていたバッターに三振と打数とを記録します。

10・16 『自責点』自責点とは、ピッチャーが責任を持たなければならない得点を指します。---------------------------------------------------------------------------

  自責点を決定するに当たっては、次の2点を考慮します。

  まず、イニングについて、同一イニングに2人以上のピッチャーが出場したときの救援ピッチャーは、出場するまでの失策(キャッチャーの妨害を含む)または捕逸による守備機会を考慮されることなく、それまでのアウトの数をもとにして改めてイニングを終わらせなければなりません。(i項参照)

  ついで、ランナーが進塁するに当たって失策があったときは、その失策がなくても進塁できたかどうかに疑問があれば、ピッチャーに有利になるように考慮します。

  (a)自責点は、ヒット、犠牲バント、犠牲フライ、盗塁、刺殺、野手選択、四死球(故意四球も含む)、ボーク、暴投(第三ストライクのときに暴投してバッターを1塁に生かした場合も含む)により、ランナーが得点するたびごとに記録されます。ただし、守備側が相手チームのプレーヤーを3人アウトにできる守備機会をつかむ前に、上記の条件をそなえた得点が記録された場合に限ります。なお、守備側の妨害は、ここでいうアウトにできる守備機会に含まれます。

(1)暴投はピッチャーの投球上の過失であって、四球またはボークと同様、自責点の決定に当たっては、ピッチャーが責任を負います。

    「注1」ここでいう、”攻撃側プレーヤーをアウトにできる守備機会”とは、守備側がバッターまたはランナーをアウトにした場合と、失策のためにアウトにできなかった場合とを指し、以下これを”アウトの機会”といいます。

        本項後段は、守備側に相手チームのプレーヤー2人に対するアウトの機会があった後、前記の得点があっても、次に該当する場合は、ピッチャーの自責点とならないことを規定しています。
すなわち、

    @その得点が3人目のアウトを利して記録された場合、あるいはそのアウトが成立したとき、またはそれ以後に記録された場合。

    Aその得点が3人目のプレーヤーが失策のためにアウトにならなかったときに記録されるか、またはそれ以後に記録された場合。

        となります。

  例えば、無死Aセンター前ヒット、Bピッチャー前バントを試みたとき、ピッチャーよりの送球を1塁手が落球してランナー1・2塁となり、Cのサード前バントでランナー2・3塁に進めた後、Dがセンターフライを打ち、Aはこのフライアウトを利して得点し、E三振に終わった。このイニングにはピッチャーの自責点はありません。

  無死Aサードゴロエラーで生き、B三振、CのセカンドゴロでAをフォースアウトにしようとした2塁手からの送球をショートが落球してランナー1・2塁、Dホームラン、Eピッチャーゴロ、F三振に終わりました。このイニングにはピッチャーの自責点はありません。

  攻撃側プレーヤーに対する、”アウトの機会”を数えるに当たっては、種々の場合があるので、次に列記します。

  @バッターがファウルフライエラーによって打撃時間をのばされたとき、妨害または走塁妨害で1塁を得たとき、キャッチャーの第三ストライクの後逸によって1塁を得た(第三ストライクのときのピッチャーの暴投を除く)とき、野手の失策によって1塁を得たとき、失策のためにアウトを免れたランナーに対してバッターの行為に起因した野手の選択守備の結果1塁を得たときは、いずれもバッターに対するアウトの機会は一度と数えます。

  Aファウルフライエラーによって打撃時間を延ばされたバッターが、アウトになったとき、または野手の失策によって1塁を得たとき、アウトの機会は二度あったように見えますが一度と数えます。
また、このバッターの打撃行為に起因した野手の選択守備の結果バッターが1塁を得たときは、守備の対象となったランナーがすでにアウトの機会があったかどうかに関係なく、このプレイにおけるアウトの機会は二度と数えます。(バッターについてはアウトの機会が一度あったことになる)

  B一度アウトの機会のあったバッターまたはランナーが、他のバッターの行為とみなされない原因、例えば盗塁またはこれに類する行為あるいは余塁を奪おうとした行為でアウトになったとき、または失策のためにそのアウトを免れたときは、アウトの機会は二度あったかのように見えますが、一度と数えます。

  C一度アウトの機会があったバッターまたはランナーが、他のバッターの行為に起因した野手の選択守備でアウトになったとき、または失策のためにアウトを免れたときは、アウトの機会は二度と数えます。

  D一度アウトの機会のあったバッターまたはランナーが、他のバッターとともに併殺となったときは、アウトの機会は三度あったように見えますが、二度と数えます。

    「注2」

@自責点となるべき要素は、ヒット、犠牲バント及び犠牲フライ、盗塁、刺殺、野手選択、四死球(故意四球)、ボーク、暴投であり、

A自責点に含んでならない要素は、守備失策、キャッチャーまたは野手の妨害、走塁妨害、捕逸、ファウルフライエラーとなります。

      Aの要素で1塁に生きたり、または本塁を得た場合はもちろん、2塁、3塁をを進むに当たっても、Aの要素に基づいた場合には、自責点とはなりません。ただし、2塁、3塁をAの要素で進んだランナーが得点した場合でも、これらのミスプレイの助けをかりなくても得点できたと思われるときには、自責点とします。(10・18d参照)さらに、アウトになるはずのランナーが、失策によってアウトを免れた後に得点した場合には、自責点とはなりません。

      また、守備の失策があった場合でも、そのランナーは失策と無関係に進塁したと記録員が判断したときは、Aの要素で進んだものとはならないで自責点となります。

  (b)次の理由でバッターが1塁を得た後、得点することがあっても自責点とはなりません。

(1)ファウルフライの落球によって打撃の時間を延ばされたバッターが、ヒットその他で1塁を得た場合。

(2)妨害または走塁妨害でで1塁を得た場合。

(3)野手の失策で1塁を得た場合。

      「注」失策によってアウトを免れたランナーに対して、バッターの行為に起因した野手の選択守備の結果、バッターが1塁を得た場合も、本項同様に扱います。

  (c)失策がなければアウトになったはずのランナーが、失策のためにアウトを免れた後、得点した場合は自責点とはなりません。

    「注」本項は、原則としてランナーに対する守備が現実に行われ、失策によってアウトを免れた場合に適用すべきですが、フォースプレイで野手がランナーをアウトにしようとするプレイをしないで失策した場合(例えば、ファンブル、後逸など)、その失策によってランナーが明らかに封殺を免れたと記録員が判断したときには、本項を適用しても差し支えありません。

  (d)失策、捕逸、あるいは守備側の妨害、または走塁妨害の助けをかりて進塁したランナーが得点した場合、このようなミスプレイの助けをかりなければ得点できなかったと記録員が判断したときだけ、そのランナーの得点は自責点となりません。

    「注1」ランナーが得点した際、自責点とするか否かを決定するに当たっては、ミスプレイの助けがなかったから進塁もまた得点もできなかったと記録員が判断した場合だけに本項を適用し、その他の場合、すなわち、現実にミスプレイの助けをかりて進塁していましたが、もし、そのミスプレイをの助けがなくても、その後の自責点となる要素に基づいて当然進塁して得点できたと記録員が判断した場合には、自責点とします。

      「例1」ヒットで出塁した1塁ランナーAが、捕逸で2塁に進んだ後、Bのシングルヒットで得点したような場合には自責点としません(シングルヒットでなく、3塁打以上の長打で得点した場合には自責点となります)が、Bが四球で出塁し、Cのシングルヒットで得点したような場合には自責点とします。

      「例2」A四球、Bサードゴロエラーでランナー1・2塁の後、C・D四球を得てAが得点したような場合、失策のためアウトを免れたBがいなければ、AはDの四球によって得点できなかったため、Aの得点を自責点としません。しかし、Dが2塁打以上の長打を打って、A、Bが得点した場合には、Aを自責点とします。

      「例3」A四球で出塁し、捕逸で2塁に進み、Bはサードゴロでアウトになり、Aは2塁に留まっていた後、Cのシングルヒットで得点したような場合、Aは、Bの内野ゴロのアウトを利して2塁に進むことができたとはみなさないで、Aの得点は自責点とはしません。もっとも、Cの3塁打以上の長打で得点したような場合には、自責点とします。

    「注2」満塁のとき、バッターがキャッチャーまたは野手の妨害によって1塁を得たために3塁ランナーが得点した場合には、3塁ランナーの得点は自責点としません。

    「注3」ファウルフライエラーによって打撃時間を延ばされたバッターの打撃を完了したプレイに基づくランナーの進塁は、ミスプレイの助けをかりた進塁をみなします。

  (e)ピッチャーの守備上の失策は、自責点を決定する場合、他の野手の失策と同様に扱って、自責点の要素からは除かれます。

  (f)ランナーが進塁するにあたって野手の失策があったとき、そのランナーの進塁が失策に基づくものかどうかを決める場合(失策による進塁ならば自責点とならない)には、もし無失策の守備だったら、果たしてその塁に進むことができたかどうかを仮想して決めるのであるが、そこに疑問の余地があれば、ピッチャーに有利になるように判定すべきです(すなわち、失策によって進塁したように決める)。

  (g)あるピッチャーが回の途中でランナーを残して退いた後を救援ピッチャーが受け継ぎ、その任務中に前ピッチャーが残したランナーが得点した場合はもちろん、救援ピッチャーに対したバッターの打球が野手の選択守備で前ピッチャーが残したランナーをアウトにしたために、塁に出たバッターが得点した場合にも、その得点は(いずれの場合も自責点、非自責点を問わない)前ピッチャーのものとして数えます。

    「付記」ここでは、残されたランナーの数が問題であって、ランナーが誰であったかにこだわる必要はありません。前任ピッチャーがランナーを残して退き、救援ピッチャーが出場して、その回の任務中に得点が記録されたときは、次の例外を除いてたとえ残したランナーがアウトにされることがあっても、その残したランナーの数までは前任ピッチャーが責任を負わなければなりません。

        すなわち残されたランナーが盗塁に類する行為または妨害など、バッターの行為によらないでアウトになったときは、残されたランナーの数は減ぜられます。例としてFがあります。

      「例」@ピッチャー甲、四球のAを塁に残して退き、乙が救援、Bがゴロを打ってアウトになりAを2塁に進めます、Cはフライアウト、DがシングルヒットしてAが得点。この場合、ピッチャー甲の失点。
Aピッチャー甲、四球のAを塁に残して退き、乙が救援、BはAを2塁で封殺、Cゴロを打ってアウトになり、Bを2塁に進めます。DのシングルヒットでBが得点。この場合、ピッチャー甲の失点。
Bピッチャー甲、四球のAを塁に残して退き、乙が救援、BがシングルヒットしてAを3塁に送る、Cショートゴロを打ってAを本塁でアウトにします。この間Bは2進、Dフライアウト、EのシングルヒットでBが得点=ピッチャー甲の失点。
Cピッチャー甲、四球のAを塁に残して退き、乙が救援、B四球、Cフライアウトを打ってAはキャッチャーからの送球で2塁を追い出されてアウト(これで甲のランナーはいないことになります)、D2塁打してB1塁から得点=ピッチャー乙の失点。
Dピッチャー甲、四球のAを塁に残して退き、乙が救援、B四球後さらに丙と代わります、Cの打球でAを3塁に封殺、Dの打球もBを3塁に封殺、E3ランホームランします。=ピッチャー甲、乙、丙ともに失点各1。
Eピッチャー甲、四球のAを塁に残して退き、乙が救援、B四球、Cシングルヒットで満塁、DはAを本塁に封殺、EはシングルヒットしてBとCとを本塁に送ります。=ピッチャー甲と乙ともに失点各1。
Fピッチャー甲、四球のAを塁に残して退き、乙が救援、BシングルヒットしたがAは3塁を奪おうとしてアウト、その間にBは2進、CはシングルヒットしてB得点。=ピッチャー乙の失点。

      「注1」

        例1  ピッチャー甲、ショートゴロエラーに生きたAを残して乙と代わります。B四球後Cの打球はAを3塁に封殺、D3ランホームランします。この場合、Cがピッチャー甲の失点(非自責点)となり、B・Dがピッチャー乙の失点(自責点)となります。

        例1  ピッチャー甲、サードゴロエラーに生きたAを残して乙と代わります。B四球後Cの打球はAを3塁に封殺、DシングルヒットしてB得点、E・F凡退この場合、Bが甲の失点(非自責点)となります。

      「注2」本項「付記」の後段に述べられている前任ピッチャーの残したランナーの数が減ぜられる場合には、前任ピッチャーの残したランナーが救援ピッチャーに対したバッターと共に併殺されるか、または救援ピッチャーに対したバッターの行為で前任ピッチャーの残した2ランナーが併殺された(このさいは、1が減ぜられるだけ)場合、及び前任ピッチャーの残したランナーが余塁を奪おうとしてアウトになった場合も含みます。

  (h)前任ピッチャーがバッターの打撃を完了させないで退いたときには、次の要項によって各ピッチャーの責任が明らかにされます。

(1)ピッチャーが代わって出場した当時、ボールカウントが次のようなときであって、そのバッターが四球を得た場合には、その四球を得たバッターを前任ピッチャーが責めを負うべきバッターとして記録し、救援ピッチャーの責任とはなりません。
ストライク0−2ボール、ストライク1−2ボール、ストライク0−3ボール、ストライク1−3ボール、ストライク2−3ボール。

(2)上記の場合、バッターが四球以外の理由、すなわちヒット、失策、野選、封殺、死球などで1塁に生きたときは救援ピッチャーの責任とします。(バッターがアウトになったときも救援ピッチャーの責任となります)

    「付記」このことは、10・18(g)に抵触するものではありません。

(3)ピッチャーが代わって出場した当時、バッターのボールカウントが次のような場合には、そのバッター及びそのバッターの行為はすべて救援ピッチャーの責任とします。
ストライク2−2ボール、ストライク2−1ボール、ストライク1−1ボール、ストライク0−1ボール、ストライク2−0ボール、ストライク1−0ボール

  (i)同一イニングに2人以上のピッチャーが出場したときの救援ピッチャーは、そのイニングでの自責点の決定に当たっては、出場するまでの失策又は捕逸によるアウトの機会の恩恵を受けることはできません。

    「付記」本項の目的は、救援ピッチャーが自責点にならないことを利用して、無責任な投球をするのを防ぐためのものとなります。

    救援ピッチャーにとっては自責点となっても、チームにとっては自責点とならない場合があります。

    「例1」2死、ピッチャー甲、四球のAと失策で出塁したBとを残してピッチャー乙と代わります。Cが3点ホームランします。この場合、ピッチャー甲の自責点はありません。ピッチャー乙の自責点は1。

    「例2」2死、ピッチャー甲、四球のAとBを残してピッチャー乙と代わります。C失策で出塁、Dが満塁ホームランします。この場合、ピッチャー甲、乙とも失点2、自責点はありません。

    「例」無死、ピッチャー甲、四球のAと失策で出塁したBとを残してピッチャー乙と代わります。Cが3点ホームランします。D、Eともに三振。F失策で出塁。Gが2点ホームランします。この場合、ピッチャー甲失点2、自責点1。ピッチャー乙失点3、自責点1。

    「注」イニングの途中から出場した救援ピッチャーの自責点に決定に当たって本項が適用されるために、チームの自責点より、ピッチャー個人の自責点の合計のほうが多くなる場合があります。なお、救援ピッチャーが自責点となるランナーを残して退いても、それ以後の失策または捕逸によるアウトの機会の恩恵を受けることはできます。

10・17 『勝投手、敗投手の決定』----------------------------------------------

  (a)先発ピッチャーは、最少5回完投した後に退いたこと、しかもそのとき自チームがリードの状態にあって途中タイまたはビハインドになることなく、そのリードが試合の最後まで持続されたこと、などの条件がそろったとき初めて、勝利投手の記録が与えられます。

  (b)勝利投手を決定するのに、先発ピッチャーは少なくとも5回の投球が必要であるという規則は、6回以上の試合には全て適用されます。試合が5回で終了した場合には、先発ピッチャーは最少4回完投して退いたこと、しかもそのとき自チームがリードの状態にあって、途中タイまたはビハインドになることなく、そのリードが試合の最後まで持続されたこと、などの条件がそろったときに初めて勝利投手の記録が与えられます。

  (c)勝チームの先発ピッチャーが本条(a)(b)項の各項目を満たさないために、勝利投手の記録を得ることができず、2人以上の救援ピッチャーが出場した場合には、次の基準に従って勝利投手を決定します。

(1)先発投手の任務中に、勝チームがリードを奪って、しかもそのリードが最後まで保たれた場合には、勝利をもたらすのに最も有効な投球を行ったと記録員が判断した一救援ピッチャーに、勝利投手の記録を与えます。

(2)試合の途中どこででも同点になれば、ピッチャーの勝敗の決定に関しては、そのときから新たに試合が始まったものとして扱います。

(3)相手チームが一度リードしたならば、その間に投球したピッチャーはすべて勝利投手の決定からは除外されます。ただし、リードしている相手チームに対して投球している間に、自チームが逆転して再びリードを取り戻し、それを最後まで維持したときは、そのピッチャーに勝利投手の記録が与えられます。

(4)ある救援ピッチャーの任務中に自チームがリードを奪い、しかもそのリードが最後まで保たれたときに限って、そのピッチャーに勝の記録を与えます。ただし、この救援ピッチャーが少しの間投げただけで、しかもその投球が効果的でなかったときは、勝の記録が与えられないで、彼に続いて出た救援ピッチャーが、リードを保つのに十分な効果的な投球をしたならば、このピッチャーに勝を与えなければなりません。

  (d)ピッチャーが代打または代走と代わって退いた回に得点があり、退いたピッチャーが次に該当すれば、この得点をそのピッチャーが任務中に得たものとして記録します。すなわち、そのピッチャーが退くまでにリードしていたか、または退いた回にリードを奪い、しかもそのリードが最後まで維持された結果、退いた回にあげた得点をそのピッチャーが任務中に得たものとして記録すれば、勝利投手となることができるような場合がそれとなります。

  (e)ピッチャーがビハインドで退くか、退いた後に自己の責任となる得点があったためにビハインドになり、その後自チームが同点とするかリードしなかった場合には、投球回数の多少に関わらず、最初にビハインドを招いたピッチャーに敗が記録されます。

  (f)完投ピッチャーでなければ、シャットアウト(無得点勝利)の記録は与えられません。ただし、第一回無死無失点のときに代わって出場したピッチャーが、無失点のまま試合を終わった場合に限って、完投ピッチャーではないがシャットアウトの記録が与えられます。ピッチャーが2人以上リレーしてシャットアウトしたときは、リーグの公式投手成績にその旨の説明をつけます。

10・18 『救援ピッチャーのセーブの決定』次の3項目のすべてを満たしたピッチャーには、セーブの記録を与えます。--------------------------------------------

    (a)自チームが勝を得た試合の最後を投げきったピッチャー。

    (b)勝投手の記録を得なかったピッチャー。

    (c)下記の各項目のいずれかに該当するピッチャー。

(1)自チームが3点リードのときに出場して、しかも最低1イニングを投げた場合。

(2)塁上にランナーが残されているとき、そのランナーが、ランナー及び相対するバッター、またはランナーと相対するバッター及びその次バッターが得点すれば、タイとなる状況の下で出場してリードを守りきった場合。塁上にランナーが残されていないとき、相対するバッターか、または相対するバッター及びその次バッターが得点すれば、タイとなる状況の下で出場してリードを守りきった場合。

(3)最低3イニング投球してリードを守りきった場合。

       セーブの記録は、一試合一救援ピッチャーに限って与えられます。


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